Special | 2016.07.26
インフルエンサー発ブランド「eimy istoire」ディレクターに直撃取材!

インフルエンサー発ブランド「eimy istoire」ディレクターに直撃取材!

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アパレルの商慣習を新たな角度でアップデートする取り組み

かつてケータイコマースの王者girlsshoppingが東京ガールズコレクションを立ち上げ、傘下にブランド”ALBA ROSA””LITIRA”などを収めたのは約10年前のこと。これまで業界関係者以外は立ち入ることのできなかった新作発表のコレクションショーに消費者を巻き込み、ショーには日頃から消費者に馴染みのある各雑誌の専属モデルを起用しました。

リアルクローズ”という新たな文化を生み出し、モデルの着用アイテムをその場でケータイから買えてしまうという、昨今でいう”See-now-Buy-now”戦略を取ったことは、当時、主にF1層をターゲットとしたファッショントレンドやアパレルの商習慣に大きなインパクトを与えました。

時を経て世代も入れ替わり、プラットフォームは雑誌やblogから主にInstagramなどへ変遷。かつてのリアルクローズもファストファッション全盛の波に飲み込まれることになります。しかしここ最近では、ただ安さを追い求め瞬間的なトレンドを消費することに疑問を持つファッショニスタ達が、Instagramを通じて海外のショッピングサイトでヴィンテージや一点ものを求めることも珍しくなくなりました。

そのように感度の高いファッショニスタだけでなくオシャレが大好きな女の子に向けて「ストーリーに対価を払って自分自身のスタイルを身に纏う」という、本来のファッションの楽しみ方を伝えるべく登場したのが、動画マガジン&ショッピング「MINEBY3M(マインバイスリーエム)」「GINI(ジーニー)」です。

日本初ファッション動画ショッピングアプリ「GINI」-www.gini.co.jp
日本初ファッション動画ショッピングアプリ「GINI」-www.gini.co.jp

今回そのMINEBY3M/GINIを手掛ける3Minute inc.(株式会社スリーミニッツ)から、インフルエンサーが手掛けるプライベートブランド「eimy istoire(エイミー・イストワール)」がデビューしました。

-eimyistoire.com
-eimyistoire.com

モノが売れない時代といわれる昨今、先行受注会での売上が2000万円を突破ブランドECサイトOPENの初動売上5000万突破という記録*を打ち立てたeimy istoire。新たなブランドはどのような想いで立ち上げられたのでしょうか。その意気込みをInstagramフォロワー数約13万人を抱えるクリエイティブディレクターのMANAMIさんに伺ってきました。

*ブランド初動売上5000万突破は、国内ファッションアパレル(インフルエンサーブランド)のデビューとしては国内レコードだそう。(3Minute inc.調べ)

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MANAMI

eimy istoire/CREATIVE DIRECTOR
1991年生まれ。渋谷109でのSHOP店員を務める傍らブランドの広告モデルに起用され、おしゃれ感度の高い女性から絶大な支持を受ける。Instagramのフォロワー数は約13万人。2016年に3Minute inc.(株式会社スリーミニッツ)へ入社し、インフルエンサー発のブランドとして各方面から注目を集める「eimy istoire」クリエイティブディレクターに就任。
InstagramLINE blogWEARWEB(eimy istoire)

衝撃のデビューと共に起きた予期せぬ事態からの復活

インフルエンサー発のブランド。その衝撃デビューは先行受注会で2,000万円超を叩き出すとともに、集中アクセスによる”サーバダウン”が発生する予期せぬ展開に。復旧には長期を要し、その間本人はSNSでの情報発信を自粛するというほろ苦いスタート。彼女にとってもハードな局面が続いたであろうこの数週間の想いを、当初の記事に追加取材という形でお答え頂きました。

-eimyistoire.com
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――目まぐるしい数週間だったと思います。MANAMIさんご自身はどのように過ごされていたのでしょうか?

私達はどんな時もユーザーファーストを1番に常日頃考えています。だからこそ、2度のサーバーダウンでお客様にご迷惑をかけたことが心苦しかったですし、本当に私自身もWEB OPENを楽しみにしていたので、サーバーダウンした時は頭が真っ白になって涙が止まりませんでした。これだけ沢山の方からWEBにアクセス頂いたことで、絶対にそのご期待に応えなければいけないという気持ちは更に強くなりました。

――SNSでの発信を自粛することに決めたのは?

ダウンした瞬間に会社の電話は鳴り止まなくなり、SNSにも多くの問い合わせが殺到しました。その時はSNSを更新していくことや他のどんなことよりも1日でも、1時間でも、1秒でも早くWEBを再開させることを第一に、私含めた他社員全員で取り組んでました。自粛中は、SNSにお客様から励ましのお言葉や厳しいお言葉も沢山頂き、改めて自分自身のことを見直す時間となりました。

――仕切り直しとなりますが、改めてeimy istoireの今後の予定を教えてください!

1年目に全国各地でPOP UPを開催し、2年目に主要都市に出店していく計画です。3年目にはアジア圏を中心に国外の事業も展開していきたいと考えています!

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思わぬ展開でありながら、デビューに寄せられた期待が予想を遥かに超える大きなものであったとポジティブに捉え再始動したMANAMIさん。それでは、改めて展示会でお伺いした彼女のファッションに対する想いをお伝えしたいと思います。

eimy istoire デビューコレクションのコンセプトは「異素材ミックス」

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――まずはブランドの立ち上げ、おめでとうございます。今回の展示会ではデビューを飾るコレクションのお披露目と共に、先行受注会も行われるとのことで、準備も大変なのではないでしょうか?

ありがとうございます。そうですね、日中は関係者様向けの展示時間となっていて、夕方からは事前にお申込みいただいた一般のお客様にも実際に商品を見て頂いて、その場で先行受注も行う予定なんです。たくさんの方々に実際の商品を手に取った感想を頂けるのは本当に嬉しいですし、ブランドがついにデビューしたんだなぁという実感もわいてきた感じですね。

今回立ち上げたeimy istoireのコンセプトには「いま欲しいもの、いま着たいもの、が手に入る」というものがあって、出来るだけ「欲しい!」と思ったテンションをキープした状態で商品を手元にお届けしたいなと思っているんです。なので生産のサイクルも通常のアパレルブランドより細やかに設定していく予定ですし、毎月新作が登場するような体制を目指しています。

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――今回展示されているコレクションには「異素材ミックス」なものが特徴とのことですが、どんなイメージでデザインされたのでしょうか。

今シーズン展開するアイテムの中では、フェイクレザー・スウェード・ツイードなどのテイストを掛け合わせたノースリーブのトップスや、袖の取り外しが出来たり、特殊なプレスでプリーツ加工が施された素材を用いたワンピ、などが代表的なアイテムになります。

eimy istoireのターゲットは25~33歳の女性なので、オフィスシーンだけでなく公私ともにお呼ばれの席やフォーマルシーンに接する機会も多いと思うんですね。なのでON/OFF問わず、例えばデニムスタイルに合わせたり、ブラックのパンツに合わせたり着まわしによって表情が変わるような”きれいめスタイル”を意識してデザインしていますね。

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――ブランドのキーカラーはありますか?

ピンクですね。今回のテーマカラーというよりは、明るいものから深みがあるものまで全てのピンクを「ブランドカラー」として今後も打ち出していく予定です。

ピンクやグレーなどはスタイリングに取り入れやすいので好きだというMANAMIさん。Tシャツ+デニムなどのシンプルなスタイルにも映えるアクセサリーも豊富に取り揃えている。
ピンクやグレーなどはスタイリングに取り入れやすいので好きだというMANAMIさん。Tシャツ+デニムなどのシンプルなスタイルにも映えるアクセサリーも豊富に取り揃えている。

――展示会まだ始まった所ですが、すでに反響の良いアイテム・スタイリングはありますか?

フロントが少し短いデザインのアシンメトリースカートですね。3色展開なんですが、華やかな花柄もあればシックな黒もあります。ベージュのスカートに〝AMOUR〟とプリントされたタンクトップを合わせもおススメ。エレガントなスカートにカジュアルなタンクトップを合わせれば、肩の力を抜いた大人の女性らしいコーディネートが完成します。

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――新しいな、と感じるアイテムを紹介していただけますか。

まずはこちらのパンツです。一見、プリーツスカートに見えますが実はワイドパンツ。他のブランドにはない魅力は、やっぱり異素材にあります。プリーツにMIXしたシフォンの軽やかさで、スカートが苦手な方にもこのパンツで女性らしく着こなしてほしいですね。

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――甘すぎない着こなしが大人の女性の魅力を引き出しますね。

はい。このワンピースもセクシーなレース使いが上級者向けだと思われがちですが、特殊な圧縮加工による細かいプリーツが、適度に甘さを軽減させてくれます。レザーライダースを羽織って、レースや肌の露出のバランスを取るのがポイントです。

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――MANAMIさんのイチオシのアイテムを教えてください。

今日着ているワンピースです。見た目はまるでトレンチコート。ギャザーがたっぷり入ったエレガントなフレアのスカートが魅力です。袖の着脱が可能で、ノースリーブなら今スグ着ることができますよ!このように、スキニーデニムをはいて重ね着をすれば、こなれ感が増しますよ!

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トータルコーデを楽しんで欲しいから「ハマるもの」はブランドの垣根を超えて一緒に提案します

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――会場にはCHANELのヴィンテージのバッグやアクセサリーも並んでいますが、こちらも販売されているんですか?

はい、そうなんです。こちらも一緒に販売しています。私自身CHANELが大好きで。普段のスタイリングを楽しむようにeimy istoireのお洋服にも合わせてコーディネートを楽しんでもらいたいんです。

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女の子はミーハーだから、ネットで見つけたノーブランドの服を着たっていいし、ファストファッションのブランドでシーズンごとにトレンドを追ったっていいと思います。でも、eimyの服には絶対CHANELがハマると思うんですよ! ヴィンテージだと、さらに個性が出て良い感じだと思います。

デジタルファッショニスタの情報活用術

 

――MANAMIさんのInstagramを拝見したのですが、普段からファストファッションからヴィンテージまで幅広いセレクトでスタイリングを楽しまれていますよね。ファッションに関する情報収集やお買い物はネットを活用されることも多いですか? よく見ているサイトやアプリがあれば教えてください。

もちろんネットやアプリに限らず情報収集やお買い物はしますが、特に何かコレをチェックしているという決まったものはなくて。私自身、全く固定概念がないのでいつも新しいものを探していますし。今の自分は、周りの人は、何を求めているのか? そこにアンテナを常にはっていますね。

――MANAMIさんがInstagramやWEARやTwitterなどで注目している人や、購読しているアカウント・ハッシュタグはありますか? もしあれば、どんなところに魅力を感じているか教えてください。

私はよく国内外関係なく「場所」で検索していますね。タイムラインで気になった投稿に場所のリンクがあればそれを辿ってみて行ったり。その街の人達がどんな物を着ていて、どんな生活をしているか。場所で検索すれば、すぐにわかります!

――Instagramをはじめ、SNS経由でフォロワーの方から着用アイテムへの反響も大きいと思いますが、実際にお会いする機会がない方からのお問い合わせ(コメントやリプライなど)には、どのような対応をされていますか? フォロワーさんとのコミュニケーションにおいて気を付けているポイントなどはあるのでしょうか。

コメントして頂いた事には、親身になってご返信するようにしています。私は芸能人でもモデルでもないので、普通に普段通りお客様とやり取りさせて頂くコミュニケーションと同じことをしています。それ以外に気を付けて居ることは特にないですね。

――動画でUPするデータは、いつもどんな感じで撮影や編集をしていますか? 他者と差がつく見せ方の秘訣が知りたいです!

差別化を意識するのも勿論ですが、私がお客様だったらどんな目線で見るか。見たいか。それが1番ですね。私は元々販売員なので、お客様の声を生で沢山聞いてきました。だから、すごく一般の方の感覚に近いと思っています。その感覚がなくなったら、結局ブランド側のエゴになるので、お客様の感じていたりする価値観は今もこれからも大事にしたいことですね。

――静止画と動画の違いを感じる事、反響の違いなどがあれば教えて下さい。

圧倒的に伝わる情報量が違います。静止画を見た時と10秒動画を見た時とでは、感じ方が全然異なります。お客様自身が何を本当に欲しいのか。をしっかり見極めていただけるので、今後はSNS含めて全部動画に切り替えていく計画です。

シーズンテーマのサイクルを回すよりも大きな幹となるブランドテーマを大切にしたい

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――それでは最後に、ブランドを通して伝えたいメッセージはありますか?

Every women wants to be beautiful.That’s why they can’t stop being fashionable.(女性はみんなキレイになりたい、だからオシャレが大好きでやめられない、そんな女性に贈る最高の物語)」これがeimy istoireのブランドテーマなんです。

――「物語=ストーリー性」を改めていま重視する理由はなんでしょうか?

実はeimy istoireではシーズンテーマを設けないというのもひとつの戦略だと考えています。従来のアパレルの考えでは、今シーズンはこれ、来シーズンはこれ、とテーマありきで進んでいくと思うんですが、「物語」というのは続いていくものですよね。そのように、ブランドのストーリーに沿うものかどうかをブらさずに提案していきたいんです。

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――なるほど。ディスプレイのテーマについても同様でしょうか?

そうですね、MD(商品陳列や展開数)もガチガチには決めていないんです。売り上げのために作られたMDではなくて、その時々で必要なアイテムが並んでいるのが理想です。冬だからダウンを、とか、そういった概念はなくて、お客様が本当に求めているものを展開していきます。

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――オンラインだからできるタイムリーさや、インフルエンサーのMANAMIさんだからこそお客様目線でブランドを仕掛けていく感覚が時代を象徴していますね。

私自身が消費者に近いという部分を大事にしていて、アパレルのノウハウを生かしてというより、お客様が年々安くていいものを選べるという時代だからこそ、その感覚を生かしながら、新しいものを作ることに日々挑戦していきたいですね。

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撮影協力:LIPPS原宿店
撮影協力:LIPPS表参道店

従来の業界の概念を変えることは、想像以上に容易ではありません。また、自らを芸能人でもモデルでもないと言い切るMANAMIさん。「もっとこうすればいいのに」と販売員として現場で感じてきたからこそ湧いてくるアイディアがあって、いち消費者としての感性を大切にしているからこそ多くのフォロワーを獲得することが出来ている。その源にあるのは「ファッションが大好き」「業界をもっと盛り上げたい」という、心からのファッション愛に他ならないと思うのです。

フォロワーのキブンや空気を感じながら、今のタイミングの棚づくりはこれだ、と決めること。モノに対して適正価格をつけること。このストーリーにマッチするのはヴィンテージのCHANELだから、それも一緒に提案するという柔軟性。そしてスマホから動画で着用シーンを妄想出来、その気分のまま購入できること(動画コマースGINIでのデビューは9月予定)。どれひとつとっても着る人の目線で取り組むeimy istoireは、消費者だけでなく、業界にも今の時代に合った新しい風を吹き込んでくれるはずです。

ファストファッションのブームをど真ん中で経験している世代にとっても、インフルエンサーがこのようにファッションの楽しみ方やモノの価値について発信することで、消費に対する考え方がかわっていくのではないでしょうか。「高品質」であること、「適正な価格」であること、そして「社会貢献、エシカル」な要素も大切だと思います。ここがeimy istoireの打ち出すブランドテーマ「物語=ストーリー性」と結びつくことが出来れば、より大きな意味を持つことが出来るのではないか。そのように感じました。

新しい物語を発信するブランドのクリエイティブディレクターとして、インフルエンサーとして。今後のMANAMIさんのご活躍に期待しています!

eimy istoire

eimyistoire.com
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※7月末日まで全商品送料無料

Interview&Text:Miho Iizuka

Miho Iizuka



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