Special | 2016.10.31
デジタルがアップデートする未来を探せ!「バンタンカッティングエッジ2016」イベントレポート

デジタルがアップデートする未来を探せ!「バンタンカッティングエッジ2016」イベントレポート

9月にDiFa編集部が事前潜入した、「バンタンカッティングエッジ2016」が2016年10月16日に開催されました。

バンタンカッティングエッジ2016は、ファッションやヘアメイク、グラフィック、映像など、クリエイティブ分野に特化した即戦力人材を育成する専門学校「バンタンデザイン研究所」が主宰するイベント。

同校の学生が主体となり、企業やブランドとのコラボプロジェクトや、ファッションだけではない多彩なクリエイティブを掛け合わせたランウェイショーや展示などが行われました。

今回は、本イベントに潜入したDiFa編集部がデジタルテクノロジー×ファッション視点で見た、イベントレポートをお届けいたします。

あわせて読みたい:デジタルでファッションをアップデート!『バンタンカッティングエッジ2016』事前潜入レポート

会場は大きく2エリアに分かれていました。1つはグラフィックや映像などのクリエイティブが中心となる展示エリア。もう1つはファッションやメイクの花形となるランウェイが用意されたショーエリアです。それぞれ順番に見ていきましょう。

ZOZOUSEDコラボリアルショップ「RPLANET」

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展示エリアでまず目に入ったのが、事前レポートでもお伝えしたZOZOUSEDとコラボしたリアルショップ「RPLANET(アールプラネット)」です。RPLANETという名前は、Reuse、Remix、Recolorの頭文字「R」とPLANET(惑星)を掛け合わせた言葉。

惑星を色になぞらえて、各惑星の色ごとにZOZOUSEDのアイテムをセレクト。それらが一堂に会した場が、このRPLANETというコンセプトでした。

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小さなブースながらも常に人が途切れない盛況ぶり。ZOZOUSED初のリアルショップということもあり、その注目度の高さを物語っていました。

紫外線で姿を変えるプリントTシャツ「FASHION TYPOGRAPHY」

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特殊塗料を用いた印刷技術とタイポグラフィを用いて、Tシャツの新たなプリント表現を模索した「FASHION TYPOGRAPHY」。

ブラックライト(=紫外線)を当てることで、色が変わる特殊塗料を用いて、Tシャツにグラフィックをプリント。

日中の屋外と、建物内で模様が変わる機能を生かした、コンセプチャルなプリントTシャツが展示されていました。ちょうど、アンリアレイジが2013年秋冬で発表した、紫外線で色の変わる服と同じ原理ですね。

この紫外線で色が変わるプリントは、Tシャツだけでなく、iPhoneケースなど様々な分野での応用がはじまっています。

技術は普及できる価格になってから、本当の価値を試されます。この紫外線で色が変わるプリントも、様々な表現方法を模索することが、普及への糸口を見つけることにつながるかもしれません。

360°VRミュージックビデオ「MUSIC JAM」

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スマートフォンを用いたVRデバイス「ハコスコ」使ったミュージックビデオ(MV)「MUSIC JAM」。ミュージッククリップ本科の学生が担当しており、シンガーソングライターALISAさんの楽曲「She’s gone」のMVを360°映像で制作。

撮影にはリコーの360°全天球カメラ「THETA(シータ)」を用いており、撮影から編集まで一貫して担当。編集段階では単なる360°の映像とならないよう、映像内に文字などをちりばめたりと、見続けてもらえる要素をどう配置していくかにこだわったそう。

360°MVはプロのアーティストの間でも流行しており、「Avicii」や「Björk」「Muse」といった著名アーティストにも採用されています。360°MVといった注目度の高いフォーマットを単に使うだけでなく、どう表現していくかといったもう1歩先の提案は、今後さらに求められてくる要素になりそうです。

ショーのオープニングを彩った、デジタル時代のムービー&パフォーマンス

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つづけて、ショーエリアを見ていきましょう。

ショーエリアのオープニングでまず映し出されたのがCONCEPT MOVIEです。CONCEPT MOVIEは、本イベントのために作られ4×6mの巨大スクリーン『網戸』に投影されました。事前レポート時にお伺いしたように、網戸に投影することを前提として映像制作が制作されました。網戸と壁に投影されたものと比べると網戸は立体感を持っており、引き込まれるかのような臨場感を感じさせる映像に仕上がっていました。

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つづけて、パフォーマンスが行われました。パフォーマンスで登場したダンサーが身につけたいのは、以前DiFaでも紹介した“光と音”がステップする未来のスニーカー「Orphe(オルフェ)」です。

Orpheには9軸センサーと100個のフルカラーLEDが搭載されており、ダンサーの動きに合わせ色鮮やかに光ります。Orpheを履いて踊るダンサーの姿は幻想的で、デジタルテクノロジーによって拡張される表現を感じさせるパフォーマンスでした。

PROMOTION SHOW with VOLCOM

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スケートボード、スノーボード、サーフボード向けファッションブランド『VOLCOM』とコラボした『PROMOTION SHOW with VOLCOM』。VOLCOMが持つストリートのイメージに、デジタルを掛け合わせ、新たなブランドイメージを作り出すことをテーマにした全26作品が登場しました。

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ストレートにデジタルを表現したものから、デジタルを再解釈し、コーディネートに落とし込んだものなど、多様な表現が繰り広げられました。

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VOLCOMのストリート感は残しつつも、新たなフィールドでの可能性を示唆したショーとなりました。

RUNWAY WAVE(ランウェイウェーブ)

事前潜入時、プレス担当の方々からも注目度、完成度の高さから最もオススメするプログラムといわれていたのが「RUNWAY WAVE(ランウェイウェーブ)」です。今年のRUNWAY WAVEのテーマは『ミライガッコウ』。デジタルによって変化した、100年後の学校を想定した全23作品が登場しました。

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学内の厳しい審査を通過した作品はどれものクオリティが高く、それぞれの解釈で100年後の未来を表現。

このRUNWAY WAVEと次にご紹介する「HAIR MAKE EXPLOSION with FEMM」は審査が入り、グランプリを決定するのですが、どれも甲乙つけがたい魅力的な作品が続きました。

MAKE EXPLOSION with FEMM

DIGITALをテーマに、ヘアメイク部の学生が作品を発表するヘアメイクショー「HAIR MAKE EXPLOSION with FEMM」。

今回のショーでは、DiFa編集部が事前潜入した最終審査の場で、第一線で活躍する講師の厳しい目で選ばれた17作品がランウェイに登場しました。

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またwith FEMMという名の通り、マネキン・ダンス・デュオ『FEMM』も参戦。FEMMがランウェイの左右でパフォーマンスを行い場を盛り上げる、贅沢なショーが繰り広げられました。

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VANTAN CUTTING EDGE AWARD

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イベントの最後には、後半にご紹介したRUNWAY WAVEとHAIR MAKE EXPLOSION with FEMMの審査結果を発表する「VANTAN CUTTING EDGE AWARD」がおこなれました。

審査を担当したのはWWDジャパン編集長代理・村上要さん、ヘッドスタイリスト・光崎邦生さん、映像演出家・スミスさんなどといった、各業界の第一線で働くプロの方々。

その第一線の厳しい目が、各ランウェイのなかで最も優れていたと感じた作品がそれぞれで選ばれました。

まず、HAIR MAKE EXPLOSION with FEMMを審査対象とする「HAIR MAKE AWARD」を受賞したのは、ヘアメイク学科の東美里さん。

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審査員からは「テーマとの連動性、トータルバランスが素晴らしかった。」「ビジュアル的なインパクトが一番あった。ちゃんとコンセプトにこたえているところが一番の評価ポイントだった」といったコメントが贈られました。

そして大トリ。RUNWAY WAVEを審査対象とする「FASHION AWARD」を受賞したのは、スタイリスト学科の亀山野々香さん。

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審査員からは「審査員3人で話し合いをしたなかで、満場一致。スタイリストとして、言葉なくスタイリングでそのコンセプトを伝えるとことがしっかりとできていた。」「プレゼンテーション、スタイリング、キャスティング全てにおいて素晴らしかった」「見てて一番もっと見たいと思った作品だった」といったコメントが贈られました。

*****

デジタル×ファッションをテーマに開催されたバンタンカッティングエッジ2016。現場のプロが教えるバンタンならではの、学生の域を超えた表現の模索や企画プロデュース力が強くあらわれたイベントに仕上がっていました。

デジタル×ファッションを見続けている視点でも、解釈や技術の応用が、まだまだこの分野を開拓する余地があることを示唆するイベントだったと感じました。

今年のバンタンカッティングエッジ2016での経験を経た学生が、何年後かにデジタル×ファッション分野に大きな変化をもたらしてくれることを期待したいと思います。

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DiFa編集部



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