Special | 2016.12.01
【From Editors】Covergirlの撮影現場へ潜入!あいみょんインタビュー&アザーカット特別公開

【From Editors】Covergirlの撮影現場へ潜入!あいみょんインタビュー&アザーカット特別公開

11月中旬、東京・青山。この日のDiFa編集部は、連載企画「デジタルアイテム・スタイリング」にとんだ林蘭さん&「Covergirl #002」にあいみょんさんをお迎えする2本立ての取材日。しばらく雨続きだった天候も、当日は澄みわたるような秋晴れに恵まれ、絶好の撮影日和となりました。

Covergirl #002のテーマは「」。このテーマを選んだのは、一見無機質な印象を与えがちなDigital×Fashionのイメージに「リアルな手触り」を添えるものが欲しいなと思ったから。それは編集部が今回のアートワークコラボにお声がけしたお二人、あいみょんさんととんだ林さんそれぞれに感じていた魅力でもあります。実際の撮影も和気あいあいとした楽しい現場となり、個性的な生花を贅沢に使ってあれやこれやと試行錯誤しながら、まるで“リアルコラージュ”のような作品が出来上がりました。前回の#001とはまた違ったトーンでの作品ですが、いかがでしょうか?

素敵なカットがたくさん撮れても採用するアートワークは1点のみ。なのでここでは特別にアザーカットも公開しちゃいます。どん。

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➡あわせて読みたい:Covergirl #002 あいみょん

やば可愛いです。撮影はじめは目を閉じて何カットか撮っていたのですが、顔に表情をつけてウィンクなどをしはじめたら、急にスタジオ内の取材班女子から「可愛い!」と声が上がり始めるという(笑)。そんなリアクションも大切にしつつ、手アリか手ナシか、顔はどっち向きがいいだろうか、色々と挑戦。

ホントはそういう舞台裏のことはスッと隠しておくのがいいのかもしれないけれど、なんでも簡単にネットで手に入る時代だからこそ、ひとつの完成形を求めるまでには現場のクリエイターたちがいろんな一所懸命を詰めているんだよ、ということが少しでも伝わればいいな。

さて、ここからはDiFaの連載「デジタルファッショニスタを追え☆」のテイストで、さらにあいみょんさんにフォーカスしたインタビューをお届けします。YouTubeにアップした弾き語り動画やリリックムービーがクチコミで広がり、デビューをきっかけを掴んだあいみょんさん。最近ではクラウドファンディングを通じたZINEの制作にも挑戦していて、フィルムカメラも複数台を所持しているそう。普段どんな風にインターネットやSNS、ファッションの情報に接しているのでしょうか?

ここ最近のインタビューの中でも、かなり面白いお話しが伺えましたよ。では、本編をどうぞ!

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#TOPICS 1 はじめての「    」

--インターネットを初めて触ったのはいつ頃でしたか?

あいみょんさん(以下、敬称略):ネットを触り始めたのは中学校ぐらいですかね。家にMacの透明なやつ(iMac)がありました。その時はまだ自分の携帯を持っていなかったんで、友だちから来たメールを読んだり、返したり。携帯を持ち始めたのは高校1年生、2010年くらいです。その頃からネットを使いはじめました。

--携帯でのインターネットって、初めはどんな風に使っていましたか?

あいみょん:当時はウィルコム(PHS)が流行ってて、みんなウィルコムを使ってました。その頃は、友達同士で連絡をするために使うのがほとんどで、そんなに「ネットを見る」っていうのはなかったですね。「ホームページを作る」のが流行っていたので、そのくらいにしか使わなかった。「DECOLOG※」とか。友だちがアップしたのを読んだら「Yonda!(読んだ)」って言い合ったり(笑)。ファッションに興味を持ち始めたのは高3くらいなんですけれど、自分のスタイリングを投稿するとかは当時はやってなかったですね。普通に、身の回りの日常で起きたことを書いてました。

※編集部注:DECOLOGは当時、関西の女の子を中心にクチコミで火が付いたケータイHP/ブログサービス。ピーク時は月間約800万ユーザが閲覧。ファッション系SNSの先駆け的存在。「いいね!」に近い「Yonda!」というリアクションボタンがある。

--“ファッション”はどういうテイストのものが好きですか? お買い物はどの辺りに出掛ける?

あいみょん:関西にいた時は、難波とか心斎橋でよく買い物をしてました。東京に来てからは下北沢が多いですね。古着が好きで、行きつけも何軒かあります。もともと好きなアメカジが得意なとこもあるし、最近はヨーロッパ系の古着が好きでよく見に行ってますね。なんか、“柄柄”してて可愛いというか。めっちゃ柄の入ったスカートとか。

--”ブリブリ”じゃないけど、オシャレ可愛い感じのね。派手な色柄同士の切り替えとか。東京来るとあんまりそういうの置いてるとこ少ないですよね。関西にはあるんやけど(インタビュアーも関西出身)。

あいみょん:そうです、そうです。ちょっとこう、立体的やったりして。

--初めて買った“ブランドもの”って、何でしたか? どういうブランドが好き?

あいみょん:シャネルとかめっちゃ可愛いし、ヴィヴィアン・ウエストウッドも好きです。KENZOも好きですね。初めて買った“ブランドもの”は、ヴィヴィアンの黒い財布です。20歳のクリスマスに、働いて貯めたお金で買いました。自分のなかで勝手に「ハタチの記念」というか、お祝いって感じでもないんですけど。

--自分にとってそういう思い入れがあると、大事に大事に使いたくなりますよね。宝物って感じで。

あいみょん:そうなんですよ、ずっとヴィヴィアン大好きで。ずっと欲しくて。いまも使ってます。

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--今は色んなSNSで情報発信されていますが、TumblrとかInstagram(@aimyon36)を拝見してると、iPhoneでカメラアプリを何個も使って加工してというよりも、フィルムカメラの生っぽい絵が素敵やなと思っていて。初めて手にしたカメラはどんな機種でしたか?

あいみょん:初めて手にしたのはポラロイドなんです。高校卒業した春に、お母さんに駄々こねて買ってもらって。フィルムカメラは結構、台数持ってますね。一眼レフ(キャノン)も持ってるんですけど、最近はフィルムをずっと使っていて。

--それって歌詞に出てくる、あのポラロイドカメラ?

あいみょん:ですです、シングルの2曲目「今日の芸術」って曲に出てきます。本体を買ってもらったのは地元やったんですけど、初めてポラロイドのフィルムを買ったのも、初めてそれを使って撮ったのも、東京の自由が丘でした。「ポパイカメラ」っていうカメラ屋さんがあって、そこでよく現像してもらってたんです。初めてカメラ買ったし、ポパイカメラ行きたいし、自由が丘持って行こうって思って。今でもめっちゃ行きますね、自由が丘。

#TOPICS 2 こんなフレーズ、どこで覚えたん?

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--普段からあいみょんさんの周りはオシャレさんが多いですか?

あいみょん:とんだ林さんもオシャレやし、音楽をやってる中で知り合ったスタイリストさんとか、ファッションに詳しい人とか、オシャレな方と出会う機会が多くなって。ファッションのことはその方々から影響受けたり、お店とかも教えてもらったりしてます。

--先日のAmazon Fashion Weekにも参加されていましたが、どういうブランドやモデルさんが気になりましたか?

あいみょん:sulvam(サルバム)」かっこよかったですね。洋服ももちろんなんですが、選曲やモデルさんの歩くスピード。見てて飽きなかったし、ワクワクしました。「ACUOD by CHANU(アクオド バイ チャヌ)」というブランドでは、知人のBENIちゃん(@beni_yk)が初のランウェイだったので見に行きました。BENIちゃんのトレードマーク、赤髪が凄い目立って印象深かったです。10分~15分の限られた時間の中で、それぞれのブランドが全く違う見せ方をしていて楽しかったです。

Thank you every one!!&Thank you all my super staff!!! happy day 10,22. Thank you… #sulvam #AFWT #thankyouallmodels #thankyouallstaff

sulvam_officialさん(@sulvam_official)が投稿した写真 –

--昔から読んでる雑誌とかありますか? 好きなモデルさんとか。

あいみょん:ファッション誌は地元にいる頃から、結構読んでます。当時はアメカジな感じが好きだったのもあって『Zipper』とか。モデルさんに憧れて、可愛いと思ったのを切り抜いたり。瀬戸あゆみさん(@setoayumi)がめっちゃ好きでずっと憧れ続けてたんですよ。きゃりーぱみゅぱみゅさんの人気が勢いづいてた頃で、原宿にもハマって。地元から深夜バス乗って、瀬戸あゆみさん本人に会えるイベントにも行きました。ゆらさん(@yura_pk)と瀬戸あゆみさんに挟まれてるチェキとか、まだ持ってます。これ、めっちゃ恥ずかしいんですけど(笑)

--「めっちゃ好き」の深さがわかりました(笑)最近はどういう雑誌をチェックしていますか?

あいみょん:POPEYE』『BRUTUS』『Pen』をよく読んでます。女性誌やと『NYLON JAPAN』『装苑』。表紙が良かったり面白そうなタイトルが目に入ったら「あ、今月は買っとこう」ってピックアップする感じです。『POPEYE』『BRUTUS』は部屋のインテリアとかアートとかたくさん載ってて。私、部屋いじるのとか美術館めぐりが好きで、見てるだけでも楽しいんです。あと、メンズファッションってシルエットとか色味も可愛いのが多いなぁって。『Pen』は美術特集が多くって、「藤子不二雄」とか「ジブリ」とか気になる特集を読んでます。ドラえもんもジブリも大好きなんで。

--自由が丘よく行くっておっしゃってましたが、どんなところを巡りますか?

あいみょん:自由が丘の街の感じが大好きなんです、古いものも残りつつ、落ち着いてて。ヴィレッジヴァンガードとかブックオフとか、品揃えがすごい良くて。私、ブックオフ大好きなんですよ。遠征に行ったら、そこのブックオフを覗きに行ったりもします。まずは小説コーナー。ミステリー小説がめっちゃ好きなんですよ。父親が東野圭吾さん好きで、その影響もあって。あとは絵本コーナーにも行きます。アート作品集とかが置いてあるコーナーにも行きますね。ダリの作品だけを集めたアートブック眺めたりとか。

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ミステリー好きと聞いて最近インタビュアーが読んで面白かった『どうしてこんなところに/桜井鈴茂』をおススメすると、そのあらすじにビックリしているあいみょん。

--エリアによって品揃え全然違いますもんね。アートの展示会とか美術館巡り、最近行ったのはどんなところ?

あいみょん:最近1番衝撃的やったのは報道写真展です。幼い子どもたちが写った容赦なく痛々しい写真が本当に苦しかった。報道写真展は紛争などの写真がメインではないのですが、命の危機に立たされている人達の写真が印象深く、そのリアリティの中で沢山考えさせられました。

--……こんなこと聞いたらアカンかもしれないけれど、同世代と話合わせるの大変じゃないですか? 歌詞も読ませていただいたんですが、どこでこんなフレーズ仕入れたのやろうと思って。

あいみょん:それめっちゃ聞かれるんですけど、同世代で趣味の合う人ってなかなか居ないです(笑)。例えば私、岡本太郎がすごい好きなんですけど、岡本太郎が死んじゃったのが私の生まれた次の年なんです。だからテレビに出てたとかも知らなくて。リアルタイムで観てた世代の方と喋るのが楽しい。バイト先でも最年少で、ずっと目上の方と居たのも影響あるかもしれないですね。

#TOPICS 3 寝起き、風呂上がり、トイレから出た瞬間

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--あいみょんさんにとって、フィルムで撮る写真の魅力ってどういうところにありますか?

あいみょん:なんか目で見た映像に一番近い感じがするんです。一眼レフって綺麗すぎるじゃないですか。裸眼に近いのはフィルムかなと思って。

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「生きていたんだよな」ジャケット撮影現場にて。(撮影:あいみょん)

--どういう時に撮りたくなりますか? 撮りたいものがあって「さぁ撮りに行くぞ」っていう感じでもないのかしら?

あいみょん:「今日、フィルムいっぱい溜まってきたし現像したいものもあるから、下北行ってポートレートしようかな」とかは全然あるんですけど、だいたい誰かを呼んでその人を撮りますね。作品として撮るのも好きですし、自然な感じ、人物を撮るのが好き。こういう(現場で)人がいっぱい居る時とか。

--「人」のどういう表情が好きですか?

あいみょん:自然に笑ってるとことか、いいなと思います。あと、目が座ってるところとか。作品として撮る時はキメて欲しいんですけど、普通に撮りたい時はピースしたりとかあんまりそういう風にはして欲しくないなと思ってますね。自然な感じがやっぱり面白いと思うので。寝顔とか、寝起きとか、風呂上がりとか、トイレから出た瞬間とか。なんか気が抜けてる時の、素の表情が撮れたらいいなって。

インタビュー前にドーナツを頬張る。(撮影:とんだ林蘭)

--クラウドファンディングを通じてZINEの制作にも挑戦されていますが、やってみていかがですか?

あいみょん:色んな方とチームを組んで作品が作れるのはめっちゃ楽しいです。カメラを触り始めた15歳からずっと撮り溜めてきた作品があるので、どっかに出さないともったいないなって思っていて。今回に限らず、ZINEの制作はこれからも続けていきたいですね。

--SNSやクラウドファンディングやLIVE配信など、ネットを通じて色んなコミュニケーションがあると思いますが、今後の活動で大切にしていきたいことはどんなことでしょうか?

あいみょん:距離感を大切にしたい。SNSも人間関係も。親しき仲にも礼儀ありです!

*****

いろんな事に興味を持って、自分の言葉で好きなモノや好きなコトを語れるあいみょんさん。まっすぐに相手を見つめる大きな眼がすごく印象に残る方でした。初めてあいみょんさんの楽曲を聴いたときに感じていたのは、実は中島みゆきさんやったりして。あとは、吉田拓郎さんとか浜田省吾さんとか。でも聴いてる音楽は旧いものだけじゃない。そこがまた本人のフィルターを通じて面白いミクスチャーになってるなぁって思いました。

歌ってるというより、景色や感情を聴いてるっていうイメージかな。文字を読み込んで解釈することが煩わしくなり、およその印象で認知されてしまうことが増えた今、言葉に輪郭や色や温度をつけるのって大事なこと。

今回のデビューシングル以外の音源もぜひ聞いてみて欲しいのですが(歌詞はこちらで)、心の隙間へピンポイントに刺さる言葉はどこからインプットしてるのかなと思っていたら、やっぱりちゃんと本や雑誌を読んだり、世代の違う人とも話したり、距離感を持ちながら様々な物事に出逢いに行ってる。それらを通じて、自分の好きなものや考え方を育てているんやなと思いました。きっと音楽だけじゃなくて、これからも色んなクリエイションを通じた活躍を目撃できそう。予測できないからこそ楽しみ楽しみ。

ネットを通じてなんでもかんでも情報消費することに慣れると、写真や動画で知った気にはなっても、頭にも心にも何も残ってないよなって思うことがあります。世代や性別問わず、そんな違和感を持つ人にきっと響くものがあるはず。

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Model:あいみょん
Hair&make:Hironori Hirai
Photo:Shun Komiyama
Edit&Interview&Text:Miho Iizuka

Miho Iizuka



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