Special | 2017.01.13
「現実の世界にデジタルが溶け込む何かを作りたい」桜井 ひかりさん ―【連載】デジタルファッショニスタを追え☆

「現実の世界にデジタルが溶け込む何かを作りたい」桜井 ひかりさん ―【連載】デジタルファッショニスタを追え☆

DiFa編集部が注目する、テクノロジーとファッションの情報感度が高い女子「デジタルファッショニスタ」の生態を解剖する連載「デジタルファッショニスタを追え☆」。今回は、大学に在籍しながら、デザイナーや映像クリエーターなど幅広く表現活動を行っている、桜井ひかりさんをご紹介します!

桜井 ひかり(Hikari Sakurai)

1993年東京生まれ。9才から芸能活動を始め、その後制作にも興味を持ち始める。雑誌ELLEgirlでのインターンやELLEgirl LABOにも参加し、フランスのハイブランドにグラフィックデザイナーとしてスカウトされる。現在は大学に通いながら、フリーランスとしても活動している。
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アナログとデジタルのバランス感

ーー桜井さんは現在、どのような活動をされていらっしゃるのでしょうか?

いまは大学に通いつつ、外資系化粧品会社でデザイナーをやったり、フリーランスで映像制作をしたりしています。

会社では主に店頭に並ぶ印刷物や、イベント用のアニメーション、映像の制作などを担当しています。デザイン周りを担当するチームに所属しているのですが、社内で作れるものは基本的に私がやらせてもらってます。

大学では美術を専攻しています。アート全般を勉強しているので、デッサンから油絵、コンピュータグラフィックまで幅広く学んでいます。油絵やデッサンはそこまで得意じゃないんですけど、デジタルでの表現が大好きで。いまは写真とグラフィック、アニメーションなどを中心に制作をしています。

ーーなぜ美術系の大学を選ばれたのですか?

もともとは写真が好きだったんです。高校生の頃から写真にハマって。当時はトイカメラの「ロモグラフィー」で写真を撮っていました。そこから大学でも自分が好きなことやりたいと考えたときに、写真続けてみようと思ったんです。もっと前でいうと、お芝居とか芸能関係のお仕事を小さい頃からやっていて、そこから制作って楽しそうだなと思い、制作側に移ったかたちですね。

ーー写真を始めたのは誰かからの影響があったんでしょうか?

特に誰かの影響をうけたというわけでもなく、気がついたらすごく好きで、どこに行くにもカメラ持ち歩くようになっていました。最初は手軽なコンパクトカメラだったんですけど、途中からちゃんとしたものを買おうと思って、いまはPanasonic のGFシリーズや、OLYMPUSのPenを使って作品作りしています。

愛用のカメラ。デジタルだけでなく、フィルムカメラのチェキも。
愛用のカメラ。デジタルだけでなく、フィルムカメラのチェキも

ーー作品作りは主にデジタルで行うんですか?

実を言うと「デジタルファッショニスタ」という企画なので、言おうかどうしようか迷っていたんですが……。私、アナログも大好きなんですよ。デジタルでの表現を深めていくと、反動みたいにアナログでも同じようにやりたくなるんです。

ーーアナログな側面も有りながら、デジタルも上手く使いこなしているかんじでしょうか?

そうですね! デジタルはもちろん好きなんですけど、アナログも大事にしています。

 

ファッションのクリエイティブ全般を担いたい!

ーーファッションに興味を持ったきっかけは?

もともと両親がセレクトショップをやっていて、幼いころから洋服がとても身近な存在でした。でも正直いうと、私は子どものころはあまり興味がなかったんです。とにかくかわいいものが好きで、小物とかの方が興味がありましたね。

中学校に入った頃からファッションに興味を持つようになり、「やっと興味を持ったか!」みたいに両親もなってくれて、仕入れに一緒に連れて行ってもらったり、買ったりするようになりました。

好きなブランドでいうと「ケイト・スペード」ですね。あまりたくさんは買えないので普段は「ZARA」とか「H&M」、両親のお店で買ってます。

ーーファッション分野のデザインには興味はありますか?

いつかは携わりたいと思っています。いまはカバンやアクセサリーなどを自分で作っていて、今後は服のデザインをもっと勉強したいと思っています。いまは自分が気に入ったアイテムを丈を短くしたり、スリットを入れたりといったリメイク程度ですね。雑誌とかでアイテムをを見ながら、この切り返しがもっと上にあったらいいなとか考えたりとかはしています。

ーー携帯のケースもご自身で作られたんですか?

そうなんです。アイデア的には「ケイト・スペード」のコレクションにあった本のバッグをモチーフにして、自分が使いやすいように作っています。1~2年程度で作り替えていて、友人にプレゼントしたこともありましたね。

ノートを加工して、オリジナルのスマホケースを制作
ノートを加工して、オリジナルのスマホケースを制作

ーー結構ファッションデザインへの興味は強いんですね。

そうですね。ただ、私は結構幅広くいろいろなことに興味があるので、ファッションに完全にシフトするというよりは、できるなら全部やりたいって思っています。デザインも好きだし、小物も好きだし、ファッションも好きだし……。

とにかく、自分の興味あるもの全部やりたいです。ファッションアイテムから、パッケージ、プロモーション、写真、グラフィックまでクリエイティブをすべて自分でやれるようになりたいですね。

 

LINEもSnapchatも使わない! 意外なSNS事情

ーーよく使うアプリとかサービス、アイテムなどはありますか?

私、実はあまり今流行りのアプリやサービスを使ってないんですよ。でも「Pinterest」だけは、4~5年くらい前から使い続けてますね。暇があったら「Pinterest」を見るみたいになってます。何か制作するときもよく参考にしています。

ーーどういったものをピンしているんですか?

自分が見るためのインスピレーションボックスみたいな感じです。一応公開はしてるんですけど、結構ざっくり分類していて、人が見れるような感じではいんです(笑) 自分が作りたいもの、やってみたこと、メイク、ファッションコレクション、カバン、靴、行きたい場所とかを、なんとなく分けてピンしてますね。

Pinterestのウォール。幅広い情報がPinされています
Pinterestのウォール。幅広い情報がPinされてます

ーーSNSは何を使っていますか?

結構みんなに驚かれるんですけど、ほとんど使っていなくて…..。Instagramも見るだけで、アップはほぼしませんし、LINEもSnapchatも使ってないんですよ。自分には合わないなと思って。コミュニケーションはGmailとかFacebook Messengerがメインですね。友達には「仕事かよ」って言われますけど(笑)

私、結構コレクター気質で、自分で作ったり、撮ったりしたものを貯めるのが好きなんです。Snapchatってメッセージが消えるじゃないですか。だから合わないなのかなって。あと、Foursquareは結構使っています。集めるのがとにかく好きなんですよ。画像だったり、場所だったり。

ーー珍しいですね! でもSnapchatは確かに、残したかったなぁと思うことはありますもんね。ちなみに、オススメのアプリとかはありますか?

そうですね……。Adobe Capture CCとか、個人的には面白いなと思っています。フィルターをリアルタイムに反映した状態で撮影ができるんですよ。撮影したらすぐライブラリーに入るるので、編集するときも楽なんです。他にもWhat The Fontっていう、タイプフェイスを写真で撮って認識するアプリとか。デザイン周りが多いですね。

シンプルなホーム画面。LINEもSnapchatといったコミュニケーションツールがなく、クリエイティブツールが多い。
シンプルなホーム画面。LINEもSnapchatといったチャットではなく、Adobe CaptureやWhat the Fontが1ページ目に

 

リアルの世界にデジタルが溶け込んでいるものを生み出したい

ーーデジタルの領域でいま注目しているのはどういったところですか?

半年くらい前まではVRを結構追ってたんですけど、最近はARですね。HMD(ヘッドマウントディスプレイ)の中だけだと、一人の世界なのでつまらないなと思ったんです。自分が実際に触れる部分に、デジタルが混ざっていくものがでてくればいいなと思っています。最近だと「GUCCI 4 ROOM」が面白かったですね。

ーーでは、デジタルファッションの領域で今後でやってみたいことはありますか?

最近注目しているところに近いんですが、現実の世界にデジタルが溶け込んでいる何かを作っていければと思っていますね。それの入り口がARだったりするんだと思うんですけど。ARから更に進歩して、より実体があるものが出てきたらいいなと思っていますね。

わかりやすい例だと、SF映画とかに出てくる新聞の中の写真が動いているもの。あれがリアルに出てきたら面白いなと思いますね。電子マガジンも面白いと思うんですけど、実態があって触れることは大事だと思っていて。だからあくまでもベースはリアルに存在するもので、デジタル主体になりすぎないくらいがちょうどいいなと思っていてます。

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デジタルネイティブかと思いきや、アナログなアイテムや考え方を大事にしつつ、その延長上でデジタルを取り入れたクリエイティブを幅広く学ぶ桜井ひかりさん。そのジャンルはファッションも含めさらに拡大中。幅広い興味にあわせた制作スキルを身につけることで、デジタルファッションの総合プロデュースなんてこともそう遠くないかもしれませんよ。

クリエイターとしても、デジタルファッショニスタとしても。彼女の今後が楽しみですね!

Photo : Soshi Setani
Text : Kazuyuki Koyama

DiFa編集部



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