Business | 2017.09.11
Web接客ツールとファッションECの未来ついて - ecコンシェルの事例から

Web接客ツールとファッションECの未来ついて - ecコンシェルの事例から

AIを活用したWeb接客ツール、ecコンシェルとは

ec-CONCIER

EC上で接客を行うWeb接客ツールを導入するファッションECが増えてきている。なかでも、とりわけ注目を集めるのが、NTTドコモが手がける「ecコンシェル」だ。リリースされたのは2016年6月と、Web接客ツールとしては後発ながら、コンバージョン率の改善効果が評価され、導入社数は3,000社に及び、Web接客ツールとして最大のシェアを獲得するに至っている。

ecコンシェルでは、ディープラーニングを応用した技術を活用。ECへの訪問者それぞれにとって効果的なシナリオを設定し、最適化された販促施策を実施することで、売上、リピート率やロイヤルティの向上に高い効果を発揮する。実際、導入企業のコンバージョン率が平均して26%、顧客単価についても50%上昇しているという。

ECが売り上げをアップさせるための施策は多岐にわたり、マーケティングのためのツールも無数にあるが、これだけ明確で強力な数字を提示できるものはそう多くないはずだ。UI設計もシンプルで直感的な操作が可能。無料で利用できるフリープランも用意されていて、Web接客ツールに馴染みがない、あるいはAIに対して懐疑的という向きにも敷居が低く、気軽に使い始められる点も人気の理由だ。

ファッションECとWeb接客ツール

KARTE

2015年の初めぐらいからWeb接客ツールを使ったサービスが目立ち始め(ベイクルーズはKARTEをテスト段階から利用)、2016年にはアーバンリサーチがFlipdeskを採用、SHOPLIST.com by CROOZがChamoを採用と、大手ファッションECが試験導入に着手している。スタッフがリアルタイムでチャット形式で対応するものや、自動回答スクリプトを活用したものなど内容は様々だ。いずれのケースも、年齢・性別・好みが異なる顧客に対して一定の接客しかできないという課題を抱えてきたファッションECにおいて、相応の効果をもたらしているようだ。

様々なファッションECによる導入事例があるecコンシェルだが、その最も顕著な例と言えるのが、マガシークだ。親会社であるNTTドコモとともに共同運営する通販サイト、d fashionにおいてecコンシェルを導入。人気セレクトショップおよびブランドが多数出店し、ドコモ経由の膨大な流入があるなか、コンバージョン率の向上に課題を抱えていたという。

ecコンシェルを導入したことで、PDCAサイクルの自動最適化を実現。AIがABテスト結果を学習・反映し、効果的なシナリオ・キャンペーンが優先される仕組みを活用することで、多くの施策を同時に自動、高速で走らせることができるようになった。

また、ecコンシェルによって新規・既存のセグメント化が可能となり、新規顧客に対してのみ特定のポップアップを表示させることで、コンバージョン率において飛躍的な変化が見られたという。

ECにおいて増すばかりのAIの存在感

ecコンシェルは2017年4月、人工知能がECの特性や商品画像を判別し、広告素材を自動的に作成するツール「オートクリエイティブ」をリリースした。これにより、EC管理者はバナー画像作成をAIに委ねることになる。

各ベンダーが競い合うことで、Web接客ツールは今後ますます接客の精度を高め、機能を拡張していくに違いない。近い将来、接客だけでなく、さらに広い領域までAIがカバーするところとなっていくかもしれない。

その時、AIはEC単体の中に留まってはいないだろう。EC間をAIが取り持ったり、ECと顧客とをフルタイムでつないだり、今まで想定できなかったECのあり方を見せてくれるはずだ。

ecコンシェル

https://ec-concier.com/

KARTE

https://karte.io/

Flipdesk

https://flipdesk.jp/

Chamok

http://chamo-chat.com/

dfashion

https://fashion.dmkt-sp.jp/

◆こちらは「FASHION EC Lab」 編集部からの寄稿記事です。

Cover photo by Shutterstock

DiFa編集部



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