Business | 2017.11.14
ファッションECにおける適正な配送料は一体いくらなのか?

ファッションECにおける適正な配送料は一体いくらなのか?

ファッションECが市場を猛スピードで拡大していく一方で、問題視され始めているのが「配送料」について。多くのファッションECサイトがキャンペーンやプロモーションの一貫で、「送料無料」を実施していることから、いつしか「送料は無料が当たり前」という認識が広がっていないだろうか。

スタートトゥデイが運営するファッション通販サイト、「ゾゾタウン(ZOZOTOWN)」では、2017年9月まで、一定額以上購入をした場合に限り、送料を無料としていた。
しかし、配送料の値上げ等の理由から、2017年10月1日より、0円〜3,000円まで利用者が自由に価格を設定できるサービス「送料自由」を試験的に実施。2017年10月24日に同社が発表した利用状況によると、送料0円が設定された注文の割合は全体の43%、平均は税込96円となっている。
こういった結果を踏まえ、2017年10月30日に実施された決算発表会で、代表取締役社長 の前澤氏は、”送料は無料で当たり前という誤認識を与えてしまったのはEC事業者の責任”等と話し、2017年11月1日より、購入額に関係なく、送料を「一律200円」とすることを発表した。

ではファッションECにおける「送料」の適正価格は一体、いくらなのか。

配送料の値上げについて

ヤマト運輸は2017年10月1日、法人向けの運賃の改定を行った。
この運賃改定について、ヤマト運輸は、”配送業務の現場は厳しくなっている”、”社員の健全な労働環境を守るため”といった理由を述べている。ECの市場が年々増加する中で、配送の現場が厳しくなっているという現状については言うまでもないだろう。

–ヤマト運輸 HPより

今回の価格の見直しで、地域やサイズによっても異なるものの、大体、40円〜180円の値上げがされている。

–発送地域別値上げ額 一例

関東発の宅配便基本運賃は以下の通りである。

–関東初の宅配便基本運賃表

ダウンやコートなど、ボリューム感のある衣服の場合、160サイズになることが予想されるため、仮に関東圏に倉庫を構えているECモールが、沖縄に住んでいる消費者のもとに届けるとすると、3,780円の配送コストがかかることになる。

日本国内のファッションECモールの配送料は?

日本国内のファッションECモールの配送料が以下の通りだ。

ZOZOTOWN200円(税込)2017年11月1日より一律200円に変更http://zozo.jp

サイト名 配送料 備考 URL
SHOPLIST.com by CROOZ 600円(税抜)/ 一定額以上で送料無料 送料無料キャンペーン中は地域に関わらず無料 https://shop-list.com
MAGASEEK 400円(税込)/ 3,000円以上の購入で送料無料 マガシークカードでの決済の場合は送料無料 https://www.magaseek.com/top/index/tp_1
&mall 350円(税込)/ 3,000円以上の購入で送料無料 https://mitsui-shopping-park.com/ec/
OIOI web channel 390円(税込)/ 3,000円以上の購入で送料無料 https://voi.0101.co.jp/voi/index.jsp
FASHIONWALKER 400円(税込)/ 10,800(税込)以上の購入で送料無料 メンバー登録で完全送料無料 http://fashionwalker.com
i Lumine 410円(税込)/ 3,000円以上の購入で送料無料 https://i.lumine.jp

平均は300〜400円程度で、一定額以上の購入で、送料を無料とするECモールが目立つ。また、短期的なキャンペーンとして導入しているケースも多い。

進化する物流システム

ECの急激な普及により、物流現場において人不足が起こっていることは前述した通りだが、その負荷を高める大きな要因が、「再配達」と言われている。宅配の約2割にものぼる「再配達」を軽減すべく、アプリで事前に受取日時指定が出来るサービスや、受取場所を選択出来るサービス等を押し進めている物流企業も多い。

–ヤマト運輸 HPより

また、パナソニックの「COMBO」を始めとする宅配ボックスの普及も進んでおり、不在時でも問題なく配達できるシステムが整い始めている。

–パナソニック HPより

更に、無人自動車による宅配が可能となる近未来型ロジスティクスを実現すべく、ヤマト運輸とDeNAが共同で実用実験を実施している。

–ロボネコヤマトプロジェクト

このように、自動搬送や物流向けのドローン、宅配ボックス、AI音声認識活用物流システム等の普及が進めば、配送に要するコストも変わり、それに伴って、ファッションECの”送料”も変化していくだろう。

Cover photo by Shutterstock

DiFa編集部



PICK UP

SPECIAL

LATEST

BUSINESS
LATEST