Special | 2015.12.10
“デジタルファッショニスタ”の第一人者!?テックの本場サンフランシスコで活躍中の大石 結花さん ―【連載】デジタルファッショニスタを追え☆

“デジタルファッショニスタ”の第一人者!?テックの本場サンフランシスコで活躍中の大石 結花さん ―【連載】デジタルファッショニスタを追え☆

DiFa編集部が注目する、テクノロジーとファッションの情報感度が高い女子「デジタルファッショニスタ」の生態を解剖する連載「デジタルファッショニスタを追え☆」。3回目の今回は、DiFaでもコントリビューターとしてコラムを執筆していただいている、デジタルファッショニスタ、大石 結花さんです。

今年の5月からアメリカのサンフランシスコに移住し、現在はあの「Pinterest」本社で活躍されている大石さん。元々はVOGUE GIRLのブロガーテックの本場サンフランシスコだからこそ見えるテクノロジー×ファッションの今など、詳しくお話をお伺いしてきました!

大石 結花(Yuka Ohishi)

デジタルファッショニスタ
Pinterest のサンフランシスコ本社で、グローバル展開成功のため日々奮闘。2011年より Fashion x Tech の切り口で VOGUE girl blogger として活動したのち、現在は自身のブログ「blossomlink.me」から発信中。Tech 業界の聖地であるサンフランシスコから、もっとおしゃれでもっとスマートに生活するヒントをお伝えする。
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小学生の頃に好きになったインターネット

――現在はサンフランシスコのPinterest本社で活躍されている大石さん。実は以前VOGUE GIRLのブロガーとしても活動されていたとき、既にご自身を“デジタルファッショニスタ”と称されていたのですよね!今はちなみにPinterestでどのようなお仕事をされているのでしょうか?

Pinterestは世界に5箇所のオフィスがあり、合計32カ国語でサービスを提供しているのですが、今はインターナショナル・オペレーション・コーディネーターという肩書で、世界中のユーザーにもっと良い体験をしてもらうためにどういうことをするべきか、考えて実行するというような業務を担当しています。Pinterestの開発は全てサンフランシスコで行っているので、開発チームと一緒に動くことが多くて、プロダクトマネージャーと戦略部門の中間のようなイメージです。日本に居た時は、Pinterestの日本支社でコミュニティ・マネージャーをやっていました。

――ちなみに、元々ITやウェブ業界で活躍されていたんですか?

新卒で入ったのはソーシャルゲームを作っている大手企業で、ソーシャルゲームのプロデューサーをやっていました。

――ソシャゲー!意外!(笑)そもそも、何故ウェブやテクノロジー、ファッションにご興味を持ったんですか?

小学校の時、アメリカのケンタッキー州に住んでいたんです。ケンタッキー州ってすごい田舎なんですね。日本語の補習をしてくれる学校があって、そこに毎週土曜日だけ、州内に住んでいる日本人だけが集まるんです。ただ、平日はそれぞれ住んでいる町に散らばっているので、集まったり話したりできない。そこで丁度IM(※)とかが流行り始めたところで、もっとみんなで話したい!と思った時に、みんなでチャットや掲示板が使える“なんちゃってソーシャル・ネットワーク”のようなサイトを作ったんです。それを使って友達がコミュニケーションしてくれたりとか、週末会ったときの会話がより広がったりとか、それがすごく楽しくて。それがインターネットを好きになったきっかけですね。

※IM=Instant Messenger。今で言うLINEやFacebook Messenger、twitterのDM機能のようなもの。

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自分の強みを考えてみたら“テクノロジー×ファッション”だった

それ以来、インターネットはずっと好きで。女子なのでファッションも好きだったんですけど、ただそれを仕事にしようとは思わなかったし、ファッションで何かできるとも思っていなかったんですけど、大学生の時に海外でファッションブロガーというものがあることを知って、色々調べていたら、ブロガーとして成功している人や有名になっている人というのは、ネットのセンスが強いということに気づいて。私も両方好きだったので、大学生の時にファッションブロガーみたいなことを始めました。

以前やっていたVOGUE GIRLのブログもその流れからスタートしたんですけど、 当時のVOGUE GIRLのブロガー仲間は“ファッションが好き”ということが根底にありつつも、ファッション×音楽だったり、ファッション×アートだったりと、それぞれベクトルが違って。そうなると私はやっぱり、ファッション×テクノロジーというところだったんです。その頃からスタートアップも好きでしたし、スタートアップのインキュベーションやスタートアップでインターンをしたりしてました。

レンタルサービスによって「所有とアクセス」を使い分ける時代に

――なるほど。そして生まれた言葉が“デジタルファッショニスタ”だったんですね! 少し話題を変えますが、テックの本場といえば今、大石さんが住んでいるサンフランシスコだと思います。スタートアップも比べ物にならないくらい多いでしょうし、日本にはまだないようなサービスやアプリがあるのではないかと思うんですけど、その中でも最近大石さんが愛用しているものはありますか?

最近DiFaでも紹介されていた「RENT THE RUNWAY」は本当によく使っていて、周りにも超オススメしてます(笑)。RENT THE RUNWAYを使って思うことは、所有することへの満足というものがなくなってきたなと。アクセスがあることだけで、所有していることと同じ満足感を得られる時代なのかなと思って。

― RENT THE RUNWAY より
ドレスのレンタルサービス「RENT THE RUNWAY」 ― RENT THE RUNWAY より

特に東京やサンフランシスコって家賃が高いから、冷静に考えると服を一枚掛けておくだけで、そこに結構な場所代がしまっているんですよね。そこでRENT THE RUNWAYみたいなサービスが登場したことで、ストックしておく価値があるものと、そうではなくてアクセスがあればいいものと分けて考えられるようになってきた。ファッションだけじゃなくて、車もUberを呼べばいいし、所有からアクセスみたいな流れが来ているなと思っています。

SNSだと「snapchat」もよく使ってます。最初はちょっと分かりにくいんですけど、アプリの使い方に無駄がなくて、簡単・気軽なんですよね。昔はそのポジションをInstagramが担ってたと思うんですけど、今のInstagramは一眼レフで撮影した写真が普通になっちゃったりして、綺麗な写真を上げなきゃいけない空気が気軽さを消してしまったから、逆に昔のInstagramにような気軽さを求めるユーザーがsnapchatに移っていっているのかなと思います。

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大石さんのiPhoneのホーム画面。

あとは手前味噌なんですけど、Pinterestも活用してます。Pinterestのおかげで生活が豊かになるというか、今までやれなかったことがやれるようになったり、一歩先の可能性を広げてくれるサービスなんです。ファッションのコーディネートもそうですし、インテリア、写真の撮り方とか、色んなことのインスピレーション源になっています。

最後に、先日の私が書いた記事でも紹介した「Apple Watch」。最初は「これは要らないだろう」と思っていたんですけど、徐々に好きになりましたね(笑)

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――テクノロジー×ファッションの分野で、注目している流れとかってありますか?

1つは先ほど触れた「所有からアクセス」という流れ。もう1つはウェアラブルの分野に関して。今ってまだウェアラブルは私たちの生活に欠かせないものにはなれていなくて、“大人の高級なおもちゃ”みたいなところで留まっているじゃないですか。そこって今、みんなが模索しているところで、もう少しでブレイクスルーが起きるんじゃないかなと思っています。

――この分野って、やはりアメリカが本場で、日本はまだまだ遅れているなと感じているのですが、アメリカ、サンフランシスコと日本、ここが違うなと感じた点はありますか?周りでポピュラーになっているサービスとか。

サンフランシスコの町自体、スタートアップが多いのもあって、人々の間で「新しいことを試す」ことに躊躇が無いんですよね。

流行っているサービスだと、レンタル系と、あとはちょっと前に話題になったサブスプリクション系のサービスももう一度流行ってきています。ファッション系だと「LE TOTE」が一番有名で、それのメンズ版とか、コスメの詰め合わせが届くとか。男性だとシェーバーが定期的に届くサービスがすごく人気みたいです。Amazonにも定期的に商品を届けてくれるサービスがあるので使っていますが、便利ですよね。

アメリカには居る! 注目すべき“お洒落ギーク”たち

――大石さんの周りにも面白い方が沢山居らっしゃると思うんですが、テクノロジー×ファッションの分野で注目している人はいますか?

テクノロジー×ファッションからは少し離れてしまうかも知れないんですけど、女性向けのライフスタイルメディア「BRIT + CO」のCEOブリット・モーリン(Brit Morin)。BRIT + CO自体がギークよりの女子向けコンテンツを配信していて、ユニークで面白い。サンフランシスコにはBRIT + COのリアルショップがあるんですけど、ショップ自体も可愛くて、置いてあるものも“凄くカワイイ3Dプリンター”だったり、色んなDIYキットを売ってたり。実際にモノづくりを体験することができる“クラス”もやっているんです。

※編集部注:オンラインショップでは、手芸的なものだけではなくウェブのコーディングまで、色んなモノづくりに関するHOW TOのオンライン講座を買えるみたいです。

― BRIT + COより
ユニークな女子向けDIYのHOW TOコンテンツが充実している「BRIT + CO」― BRIT + COより

そういう意味では有名オンラインショップ「Nasty Gal」の創業者、ソフィア・アモルーソ(Sophia Amoruso) にも注目しています。最近は本を書いたり、大活躍しているんですけど、まさに“お洒落ギーク”といった感じの人物で。冒頭にした海外のファッションブロガーの話もそうなんですけど、こういった人たちは元々デジタルリテラシーが高い人ばかりで。お洒落で美人でファッション大好き!みたいな感じなのに、サイトを自分で立ち上げてCSSまで自分で書いてたり(笑)。

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大石さんオリジナルのiPhoneケースとApple Watchバンド。こちらは自分だけのケースやバンドを作れる「Casetify」で作ったもの。ご自身のブログのロゴ入り!

――ああ、わかります。そういう女性って、日本ではあんまり見かけないのは何でなんだろう……。ファッション系のスタートアップも男性がファウンダーという場合がほとんどですし。大石さん個人としては、これからも“デジタルファッショニスタ”として、テック×ファッションの分野でやってみたいことってありますか?

折角サンフランシスコにいるので、いずれはファッション系のスタートアップをやってみたいですね!

――おお。それはかなり期待しちゃいます!

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一時帰国時にお話をお伺いさせていただいた大石さん。小学生の頃、友達とのコミュニケーションツールとしてインターネットが好きになったというエピソードには、頷かれた方も多かったのでは? いつの日かファッション系スタートアップを立ち上げた大石さんにご取材をさせていただく日を夢見て……。大石さんがサンフランシスコから届けてくれるコラムも、引き続きお楽しみに!

Text & Interview : Nagisa Ichikawa, Photo : Soshi Setani

DiFa編集部



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