Topics | 2018.06.16
『80年代生まれの魔法使い』 落合陽一による個展「山紫水明∽事事無碍∽計算機自然」

『80年代生まれの魔法使い』 落合陽一による個展「山紫水明∽事事無碍∽計算機自然」

「現代の魔法使い」との異名を持つメディアアーティスト、落合陽一の新作や近年の作品を作品を集めた個展「落合陽一、山紫水明∽事事無碍∽計算機自然」をピクシーダストテクノロジーズ株式会社が、GYREにて開催中だ。同社CEOの落合陽一がアーティストとして向き合ってきたテーマである「映像と物質」の間の探求をテーマにした近作や、「東洋の持っている〈物化〉の過程を詩的に体感する旅路」として制作した複数の新作を、近年の同氏の作品のテーゼである「計算機自然」をモチーフに展示、構成している。

この展覧会では、東洋的美的感覚とテクノロジーによる西洋人間性の超克、1人称3人称の相転移、輪廻天性と無為自然、生物進化と計算機知能といった技術哲学的なテーマを俯瞰しながら、計算機自然に事事無碍な自然美を示す事を目指しているという。

「我々は風景から物質性を失ってしまいます。風景を透視撮影を用いて観察する行為は西洋的個人の象徴そのものです。風景そのものの構成要素は物質であるにもかかわらず、透明な空気と透明な目のレンズを経て網膜に光が結像する頃には、風景そのものは二次元のイメージとなってしまいます。立体感のない円景は、その象徴です。イメージと視点、物質と三人称から切り離された自我のパッケージがアートのコンテクストを構成してきました。

落合陽一は、イメージと物質の間にある表現可能性を計算機を用いて探求し続けてきました。解像度と知的情報処理の持つ最適化計算が統計的プロセルの上に齎すもの波源・物質・知能が渾然一体となった自然です。この自然の持つ解像感を描き出すのに能う言葉として日本語の「山紫水明」という言葉を見直し、風景と運動と東洋の持つ部分と全体の対比関係を描き出します。

本展示会のタイトル『山紫水明∽事事無碍∽計算機自然』は解像感のあるギャップや自然風景の美である山紫水明と華厳の言葉で End to Endや物化の過程、全一の関係性を意味する事事無碍が、計算機の上の自然という形で連関しているような、一体感を意味した言葉です。イメージとしての質量のなさと、物質的な存在、それらを行き来する中で現れる数理的プロセス。質量なく移ろう五感的イメージと解像度の奥深さがある物質について考え続け、壊れやすく消えやすいものを用いる落合の制作のスタイルの中に、工業化社会と大衆メディアによって均質化され、薄まり、ビジュアルモチーフが抜け落ちても、解像感の美を継承すつ日本的美的感覚と身体性を見る事ができるでしょう」とは、本人によるアーティストステートメント。

「工業化されきったこの時代に、どこまで我々が自然物と感じるものなのかをアップデートする挑戦」と語るこちら。下記サイトには今回の個展に関するロングインタビューも掲載。来場する前に閲読することをお勧めする。

落合陽一「山紫水明∽事事無碍∽計算機自然」

開催期間:〜2018年 6月 28日(木)
開催期間: 11:00 – 20:00 /無休
会場:EYE OF  GYRE(03-3498-6990) 東京都渋谷区神宮前5-10-1
観覧料:無料
展示作品:全15作品

https://gyre-omotesando.com/artandgallery/yoichi-ochiai/

DiFa編集部



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