Topics | 2019.01.07
ブランドとユーザーの高いエンゲージメントを生み出す。次世代ものづくりサービス「YR LIVE」の挑戦

ブランドとユーザーの高いエンゲージメントを生み出す。次世代ものづくりサービス「YR LIVE」の挑戦

専用のアプリケーションと複数のデジタルファブリケーションツールを駆使し、ユーザーが自由にカスタム・デザインしたアイテムをその場で即時的にプロダクトアウトできる、ものづくりサービス「YR LIVE(ユアーライブ)」。
イギリスで発祥したサービスだが、2018年11月には「Ralph Lauren(ラルフ ローレン)」表参道店内、「CYOカスタムショップ(Create Your Own Custom Shop)」にもサービスを常設するなど日本国内での展開も進んでいる。今回は、同サービスを日本で展開する「YR JAPAN」のCMO、小林翔太氏にお話を伺った。

–まずは、「YR LIVE(ユアーライブ)」のサービス内容について教えてください。

「YR LIVE(ユアー・ライブ)」は、専用アプリケーションと複数のデジタルファブリケーションツールを駆使し、ユーザーが自由にカスタム・デザインしたアイテムを、その場で即時的にプロダクトアウトできる次世代ものづくりサービスです。メーカーやブランドが生産するプロダクトを、顧客自身がデザインできる関係に変えることで、あらゆる製品のパーソナライズを実現します。メーカーやブランドの不必要な大量生産・大量消費を無くし、これからの人々が本当に求める「自分だけの特別なアイテム」を、あたりまえに手に入れられる社会を目指しています。

–現在はグローバルで展開されているということですが、国外ではどんな企業で導入されていますか?

YR LIVEはこれまでにADIDAS, ASOS, CALVIN KLEIN, COCA-COLA, DIESEL, FACEBOOK, GOOGLE, H&M, INSTAGRAM, KIEHL’S, MERCEDES, NETFLIX, NIKE, RALPH LAUREN, THOM BROWNEなど、ブランド、メーカー、IT、化粧品会社まで、ファッションという領域を超えて世界をリードする企業やブランドとコラボレーションし、世界中で4,000件以上の実績があります。技術的な進歩により、今では即時的にアウトプットされるアイテムも多様にあります。これまでの大量生産の時代から、ありとあらゆるものが個人の好きなようにカスタマイズされるような社会へ移行しています。

–YR LIVEはもともとUK発祥のサービスということですが、日本で展開を始めた背景を教えて下さい。

産業革命から大量生産・ファストファッションの台頭により、皆が工場で量産された同じものを買うようになって、消費者一人ひとりの個性は失われつつあります。その代わりに、以前よりはるかに多くのものがどこでも簡単に手に入るようになり、持っているだけでは満足しない時代になりました。そんな中で多くの企業が個人に焦点をあてたパーソナライゼーション(カスタマイズ)を取り入れています。グローバルで見るとヨーロッパ全土及びアメリカはファッションが発展しており、日本のマーケットも遅れを取っていません。そう言ったところから、日本においてもサービスの必要性を感じ、日本国内での展開を決めました。

–最近は、ラルフローレン表参道店に常設でサービスを設置されました。国内での反応はどうでしたか?

国内でサービスをローンチしてから約1年となるのですが、実際に使用していただいたお客様からは、笑顔、驚き、喜びの声をたくさんいただいています。ラルフローレン表参道店の「CYOカスタムショップ(Create Your Own Custom Shop)」のような空間が生産者と消費者の境界がない共創場になり、今までの「顧客」はモノを売りつける相手ではなく、モノの共同生産者「プロシューマー」となります。顧客にとっては今まで体験したことのない、自分自身の感性と直結するプロダクトを創造でき、この体験はモノと人の関係を強くするだけでなくブランドとユーザーの高いエンゲージメントを生み出します。

–ラルフローレン表参道店内「CYOカスタムショップ(Create Your Own Custom Shop)」

–ゼロからではなく、いくつかの選択肢の中から自分の好きなものを組み合わせ、自分だけのアイテムが創れるのがYR LIVEの魅力だと思います。小林さん自身は、YR LIVEの魅力はどんなところにあると思いますか?

ファストファッションのマス化やフリマアプリの普及により使い捨てが当たり前となり、いならくなったものはフリマアプリによって使い回されて新品はますます売れなくなっていきます。これは一見、サスティナブルなようで大量生産・廃棄の問題は解決されていません。そんな中で、モノに対する価値を高める手段として、「カスタマイズ」が有効になっています。YR LIVEでより消費者の趣味思考に近いものへカスタマイズできたり、これまでの大量生産方式では実現できなかった、「自分好み・自分らしさ」が加わることで、モノに対する愛着も高まり、世の中から無駄なものがなくなる社会が実現できることがサービスの魅力だと思っています。

–YR JAPAN CMO 小林翔太氏

–日本国内では今後どのような展開をされていく予定ですか?

これからの時代において、企業やブランドが製品をつくりターゲットに売るのではなく、ブランドとユーザーが共創したモノを生産することが求められます。ブランドと顧客、モノと人の関係をより深いものにし、サスティナブルな世の中を実現したいと思っています。最近ではO2Oの施策として、オンラインのサービスも開発し、時間・場所の制限を超えて自分だけのプロダクトオーダーを可能にしました。近い将来、着るものだけでなく、食べるもの、車や広告、家電までもパーソナライズできる日がそう遠くはないと思います。思い描いたものをビジュアライズするソフトウェアと、様々なデジタルファブリケーションを組み合わせることで、YR LIVEはさらに進化し続けていきます。

YR Japan

https://www.thisisyr.jp

DiFa編集部



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