Topics | 2016.01.18
コレクションを人形で再現!?3Dプリンティングで人形にしちゃう「MODOLL」プロジェクト

コレクションを人形で再現!?3Dプリンティングで人形にしちゃう「MODOLL」プロジェクト

幼い頃、誰もが一度は手に取ったことがある着せ替え人形。いろいろなデザインのドレスを着せるのが楽しくて、夢中になって遊んだ記憶がある人も多いのでは?

そんなファッションドールを、デジタルテクノロジーを用いて、ファッション&アートのプロフェッショナル達がタッグを組んで具現化するというクリエイティブな取り組みが「MODOLL」。3Dプリンティングの可能性をクリエイティブに広げる、ファッションドールプロジェクト!

MODOLL
MODOLLより

MODOLLはアメリカのスーパーモデル、リンジー・ウィクソン(Lindsey Wixson)をスキャンし、3Dプリントで人形化したというプロジェクト。人形が着用しているドレスは、「CHANEL(シャネル)」、「PRADA(プラダ」、「MARC JACOBS(マークジェイコブス)」などハイブランドのコレクションルックを再現したもの。

フォトグラファー サンティアゴ・アンド・マウリシオ(SANTIAGO & MAURICIO)による、実験的でクリエイティブな試みです。

この意欲的なプロジェクトにはさまざまなジャンルのプロフェッショナルが集結。まるでファッションショーの1カットを作り上げるかのように、各セクションでそのクリエィティビティを遺憾無く発揮しています。

modoll03

modoll04
― 上下ともに、Youtube「MODOLL – 3D Scanning」より

フェイスの原型は、個性派なルックスで有名な生身のスーパーモデル

通常、ドールの製造工程とは、はじめに木や粘土で原型を作成し、石膏やシリコンで型取りをします。この型にプラスチックなどの原料を流し込み成形、全体を磨きあげて、メイクを施して完成です。

それに対し、MODOLLのアプローチは全く新しいもの。生身の人間(しかも、スーパーモデル!)を最先端の3Dスキャナーで取り込み、データ化したものを3Dプリンターでプリントアウト。

実際の人物をスキャンすることがポイントということで、白羽の矢が立ったのが、そのユニークなルックスで多くのハイブランドを魅了しているスーパーモデル、リンジー・ウィクソン。1994年生まれの彼女は、盛り上がったリップとすきっ歯、チャーミングな離れ目が特徴のスーパーモデル。15歳でイタリア版「VOGUE」の表紙を飾ったのを皮切りに、2010年春夏シーズンのPRADAのファーストルックに抜擢され、トップモデルへの階段を駆け上がりました。

MODOLLプロジェクトでは、彼女の個性的な魅力が人形へ落とし込まれているのが分かります。

modoll05
3DプリントにはニューヨークのFauxograph社が協力。最高水準の3Dプリンティング技術で具現化されています。― Youtube「MODOLL – 3D Printing」より
modoll06
― Youtube「MODOLL – Makeup」より
modoll07
― Youtube 「MODOLL – Hair」より

ヘアメイク ―モードな表情をファッションドールに

モードなヘアメイクは、VogueやNumeroなど一流のファッション誌で活躍するメイクアップアーチスト ラルフ・シチリアーノ(Ralph Siciliano)、ヘアスタイリスト サノス・サマラス(Thanos Samaras)が担当。

普段は生身のモデルにメイクを施している彼らですが、こんなにも小さな人形の上に、生き生きとしたヘアメイクを施すことは相当の苦労があったようです。リンジーの特徴であるぽってりとした唇とすきっ歯を引き立たせながら、ドレスと調和したヘアメイクは、一流アーティストの実力の賜物です。

modoll08
― Youtube「MODOLL – Makeup」より

CHANEL、PRADA、MARC JACOBS ―最新のコレクションをまとったファッションドール

コーディネートのチョイスは、「FENDI(フェンディ)」のスタイリングもつとめるファッションスタイリスト、シャーロット・ストックデール(Charlotte Stockdale)によるもの。2015年秋冬シーズンのコレクションの中から、特にお気に入りのルックが選ばれました。

modoll09
- Youtube「Modoll – Fashion」より

ドレスの製作は、カスタムドールメーカーであるAYコレクティブにより、人形の体にフィットするように、慎重にアレンジしながら進められました。

例えば、人間のモデルが着た時に柔らかな表情の素材だったとしても、それをそのまま人形に着せた時、必ずしもそのイメージになるというわけではなく、張りが出すぎて硬かったり、思ったようなシルエットが出なかったりするのです。

modoll10
コレクションのルックを見ながらドレスの製作を進めます。単純にそのまま縮小するのではなく、人形が着た時にバランスよく見えるようアレンジしています。- Youtube「Modoll – Fashion」より

デザインを忠実に再現しつつ、人形が着た時に映えるようにバランスを調整してスタイリングが完成しました。

chanel
CHANEL 2015年秋冬コレクションのルックを再現。ー Left : MODOLLより, Right : Photo by IndigitalImages.com
MARC JACOBS 2015年秋冬コレクションルック。ー Left : MODOLLより, Right : Photo by IndigitalImages.com
MARC JACOBS 2015年秋冬コレクションより。ー Left : MODOLLより, Right : Photo by IndigitalImages.com
prada
PRADA 2015年秋冬コレクションより。ランウェイでのPRADAのドレス。比べると、ドールが着たときに印象的な仕上がりになるように少しアレンジされているのが分かります。ー Left : MODOLLより, Right : Photo by IndigitalImages.com

最新のデジタルテクノロジーとハイファッションが20インチの人形に凝縮

最新の3Dプリンティングテクノロジーを駆使して完成した人形に、ハイファッションのコレクションルック。身長20インチ(約50cm)の人形に、異なるカテゴリのプロフェッショナルの技術と感性が凝縮した、実験的なプロジェクト、MODOLL。

3Dプリンティングは、DiFaでもすでにご紹介しているように、さまざまなブランドがそのクリエイティビティを表現するひとつの方法として、積極的に取り込もうとしています。ウェアアクセサリだけでなく、今回のミニチュアファッションモデルのように、今後あらゆるカテゴリで、ファッションと3Dプリンティングのコラボレーションが広がっていくでしょう。

次はどのブランドがどんな方法で私たちを驚かせてくれるのでしょうか? 技術の進歩とクリエイティブな発想の融合に、今後ますます目が離せません。
Cover photo by MODOLL

MODOLL

modollproject.com

DiFa編集部



PICK UP

SPECIAL

LATEST

BUSINESS




LATEST