Topics | 2016.01.22
世界最大の家電の祭典「CES 2016」で見つけた、最新ファッションテックアイテム

世界最大の家電の祭典「CES 2016」で見つけた、最新ファッションテックアイテム

ファッションのお祭り、といえばパリコレに代表されるコレクションウィーク、日本で言えば東京ガールズコレクション、でしょうか。

一方、デジタルガジェットなど一般消費者向けの”電気の通った”アイテム、つまり家電の国際的なお祭り(とはいえ、一般の方は入場できないイベントです!)といえば「CES(コンシューマー・エレクトロニクス・ショー)」、通称「CES(セス)」です。

2016年も1月6日(水)〜9日(土)の4日間、アメリカ・ラスベガスの地で開催されました。ファッションとは一見関係ないとも思われる「家電の祭典」ですが、ここ最近はスマートウォッチに代表されるウェアラブル、つまり「身に付けるテクノロジー=Wearable Tech(ウェアラブルテック)」を軸に、ファッションとしても見逃せない展示や発表が増えてきているんです。

今回は、そんな2016年のCESで発表、展示されたファッションテックな最新アイテムの中から、DiFa的注目アイテムをピックアップしてみました。

テック系企業が手掛けるウェアラブルはますますおしゃれに!新アイテムが続々登場

CES2016でファッションに絡むものとして、やはり数多く目にしたのは、スマートウォッチやアクティビティトラッカーに代表されるような、身につけられるテクノロジーアイテム=Wearable Tech(ウェアラブル テック)に関する新アイテム。

Fitbit Blaze

世界で一番売れているウェアラブル「Fitbit」が新しくフィットネス向けのスマートウォッチ「Blaze」。シルバーのメタルに囲われた四角いフェイス、シリコン、レザー、ステンレスとバンドのラインナップを見るだけでも、かなりApple Watchを意識したのでは!? と思えてしまうけど、いかがでしょう? 価格はApple Watchよりお手頃な$199.95(日本円で約24,000円)〜。充電が5日間もつというのも嬉しいポイントかも。

Fitbit-Blaze
-「Blaze

HUAWEI WATCH Elegant/Jewel

家電メーカー、HUAWEI(ファーウェイ)が発表したAndroid Wearスマートウォッチ「HUAWEI WATCH elegant」。同時に発表したデザイン違いの「HUAWEI WATCH Jewel」と共に、”女性向けのスマートウォッチ”を謳った珍しいアイテム。

この発表を聞いた時、ようやく女性の方を向き始めてくれたか……なんて思いましたが、デザインはというと、なんかちょっと「女の子はピンクとキラキラが好き」なんて思い込んでいるオジサンたちが考えた「女子向け」のアイテムっぽいような気も……(この辺りの考察は先日「racked」に掲載された『Why Women Aren’t Buying Smartwatches』という記事が面白いですよ)。 もちろん、好みの問題とも思いますが!  女性のみなさん、どうですか? HUAWEIの他にも、時計で有名な「Fossil」や、あの「New Balance」もスマートウォッチの発売を発表しました。

2016年はスマートウォッチの新作が選び放題になりそうです!

MISFIT RAY

スワロフスキーやジュエリーブランド「BaubleBar」とのコラボなど、積極的におしゃれなウェアラブルを発売しているMISFITからは、「MISFIT RAY」が登場。円盤型だった「MISFIT SHINE」「MISFIT FLASH」とはうってかわって、小さな筒型となり、本体が細くなったので、よりスマートな印象に。レザーベルトやネックレスタイプの付替え用アクセサリーも用意されるようです。 なんといってもMISFITは、充電がいらないのが嬉しいんですよね。

WiseWear

94歳のファッショニスタ、アイリス・アプフェル(Iris Apfel)をミューズに迎えた、ラグジュアリーなスマートジュエリー「WiseWear」は、CESでも大きなブースを出展し、注目を集めたようです。どうしても機能が似たり寄ったりになりがちがウェアラブルの中でも、WiseWearならではの「女性を身の危険から守ってくれる」という機能は、ソリッドなデザインと相成って、私の心にズキュンと来ました。個人的にもプレオーダーをしてみたので、いつ届くのか楽しみ!

 

WiseWearさん(@wisewearco)が投稿した写真

Mira Vivid Wellness Bracelet

そしてこちらは、既に発売されている、アクティビティトラッキングができるスマートジュエリー「Mira Wellness and Activity Bracelet」をアップデートした「Mira Vivid Wellness Bracelet」もCESで発表された、おしゃれなウェアラブルのひとつでしょう。

mira
-「Mira Wellness and Activity Bracelet

ペンダントになる付替え用アクセサリーも用意されるようで、WiseWear + Misfit Ray + Fitbitを足して3で割ったような印象が。機能はどれもあまり変わらないので、あとはデザインの好みで選んでくださいね、という感じでしょうか。選択肢が増えたことは嬉しいことです。

HELIX CUFF

こちらはスマホの通知を受けたり、活動量を追いかけたりしてくれる、他のウェアラブルとはちょっと違うアイテム。CESに出展されたアイテムの中でも特に優れたアイテムに贈られる「2016 CES Innovation Awards」を受賞した「HELIX CUFF」です。

helixcuff
HELIX CUFF ― HELIX CUFF ウェブサイトより

なんと、このちいさなブレスレットの中にBluetoothイヤホンが収納されているという、まさに”スマート”なアイテム。イヤホンって、どうやってもバッグやポーチのなかでぐちゃぐちゃになりがち。ブレスレットの中にしまっちゃえば、そんなこともなくなりますよね。イヤホンが手放せない、音楽好きのあなたにおすすめのウェアラブルです。

ちなみにこの「2016 CES Innovation Awards」、先日DiFaでもご紹介したスマートバッグ「HiSmart」やAndroid Wearスマートウォッチの「Moto 360」なども受賞しています。

腕にはもう空きがない!腕以外に身につけられるウェアラブル

ここまでご紹介してきたように、ウェアラブルは腕につけるものが多くて、ひとつ手に入れてしてしまうと、似たような機能を持ったモノを腕に複数つけるのは、なんだか気がひけてしまうもの……だったりします(サッカーの本田選手のように、両腕に腕時計をつける勇気が……ある方はぜひ!)。

そんな声を知ってか知らずか、今年のCESでは腕以外に身につけられるウェアラブル、スマートデバイスが数多く登場しました。これらなら、ウェアラブルであることを意識せずに、身に付けることができるかも?

ワークアウト中は腕を開放!スマートブラ「Ombra」

2013年にマイクロソフトが摂食障害を防ぐスマートブラを開発しているというニュースがありましたが、それから約3年経ったの今年は二種類のスマートブラがCESに登場していました。

ombra
OMsignal ウェブサイトより

こちらは「OMbra」という、スマートブラ。スポーツブラ自体に消費カロリーや心拍数、呼吸数や走行距離などを計測してくれる、アクティビティトラッキングの機能を持たせたというもの。見た目は普通のスタイリッシュなスポーツブラ、そしてApple HealthやNike+などのワークアウトに欠かせない各種アプリとも繋がるということで、実用性もありそう!

なんだかんだで、運動中はスマートウォッチすら、ちょっと邪魔に感じてしまうんですよね……。今年春には販売がスタートするようです。

スポーツ向けのスマートブラは、(今回、米IntelがCESで行った基調講演でも触れていましたが)NYのファッションブランド「Chromat」がIntelとのパートナーシップにより、体温調整してくれるスマートブラを昨年発表しています。

Samsungが手掛けるウェアラブルブランド「The HumanFit」のファッションテックアイテム

さてさて、こちらは男性のファッションは欠かせないベルトをスマート化しちゃった、というものです。Samsungが開発中だという、このスマートベルト「WELT」は、歩数や座っていた時間などを自動計測するアクティビティトラッキングの機能にプラスしてウエストサイズを測ってくれるんだそう。

先日ご紹介した「BELTY」も似たようなアイテムですが、こっちのほうがより”ベルトらしい”デザイン。

ウェアラブル分野に積極的に取り組んでいるSamsungは「The HumanFit」というウェアラブルブランドを昨年発表していて、スマートベルトのWELTの他にもファッションテックなアイテムを展示していました。

こちらは”スマートスーツ”。実はこちら、既に韓国で発売されているんです。NFCが埋め込まれたこのスーツはスマホのロックを外すことが出来たり、デジタル名刺を送信できたりするんだそう。もちろん、クリーニングも可能。

― Kobby Dagan / Shutterstock.com
― Photo by Kobby Dagan / Shutterstock.com

そして、Samsungが発表したファッションテックアイテムがもう一つ。「sol」と名付けられたクラッチバッグです。こちらはクラッチの前面にハチの巣のようにあしらわれたソーラー電池でスマホが充電できてしまうというもの。

― Samsung C&T ウェブサイトより
Samsung C&T ウェブサイトより

スマホで色が変えられる、スマートシューズ「#CHOOSE」

IoTデバイスを開発しているデザインスタジオ、BLUEGRiOTが発表したのは「#CHOOSE」というスマートシューズ。なんでも、ソールの部分にバッテリーとBluetoothが埋め込まれていて、スマホとつながり、靴の一部分に用いられた特殊なテキスタイルの部分の色を変えることができるというもの。

choose
-「#CHOOSE

色を変えたり柄を変えたりできるシューズは、Nikeが開発中のコンセプトモデル「The Shift Sneaker」や少し前に話題となった電子ペーパーを用いた「Shiftwear」、日本で開発されたソールが光る「Orphe」がありましたが、一足で色んなデザインが楽しめるのであれば、オトクなアイテムになりえる?光る、となると日常で履くのはちょっと勇気が要る気がしますが。

他にも腕につける以外のウェアラブルアイテムとしては、センサーが埋め込まれたソックスでランニング中の状況をモニターしてくれるスマートソックス「Sensoria Smart Socks」や、スポーツウエアメーカー「Under Armor」からは靴の裏にセンサーが仕込まれたスマートランニングシューズなどが発表されています。

一方で、テック系メディア「WIRED」では『さらば、「ウェアラブル」──その姿は消えてなくなる』なんていう刺激的な記事も。みなさんは、このウェアラブルの分野、今後どう進化していくと思いますか?

3Dプリンティングもますます進化!

さてお次は、DiFaにも登場してくださったジャーナリストの林 信行さんが「Fashionsnap.com」に寄稿していた昨年、CES 2015のレポートでも数多く目にした、3Dプリンティング関連のファッションアイテム。

今年も引き続き、3Dプリンティングを用いた数多くのファッションアイテムが登場しています。

3Dプリンティングはプラスチック以外の素材にも

3Dプリンティングというと、プラスチック素材のイメージがありますが、今年はメタル素材中心に、プラスチック以外で出来たアイテムがいくつか登場していました。

VOWSMITH」というウェディングジュエリーブランド。プラチナや14金などのプレシャスメタルを用いたリングは、お互いの指紋をリングにプリントしてしまうという、なんともロマンチック(!?)なもの。これぞまさに世界に同じものが1つと存在しない、スペシャルなリング!

デザイン自体も、好みに合わせてウェブから3Dビューでカスタマイズが可能。3Dプリンティングは、リングを鋳造する際の元になる型を作る段階でに用いられているんだとか(今までは職人が手で削って作っていたもの)。だから、今までは指紋をリングにプリントすることができるようになったんですね。

ダウンロード購入でオリジナルの素材を作れる「Fabricate」

服のアクセントに使えそうなオブジェクトの3Dデータをダウンロード購入して、家庭用3Dプリンターの「Cube」でプリントアウト、そのまま布に縫い付けちゃえばオリジナルの素材が作れちゃうという「Fabricate」。

fabricate
Cubify ウェブサイトより

先日ご紹介した「Danit Peleg」の記事では、”新しい服はダウンロード&プリントする時代が来るかも?”なんてカタチでご紹介しましたが、ファッションにまつわるダウンロード販売、始まってましたね……。

3Dプリンティングがついに服の素材に使われるように!

アップロードした3Dファイルを3Dプリンターで出力してくれるサービスを提供しているフランスの「Sculpteo」がファッション専門学校エスモードを卒業した若きデザイナー、アナスタシア・ルイズ(Anastasia Ruiz)と組んで、新しいファッション向けの素材を生み出しました。

sculpteo_01
Sculpteo ウェブサイトより
sculpteo_02
Sculpteo ウェブサイトより

レースにしか見えないこの素材、3Dプリンティングで出力されているんだとか。他にも3Dプリンティングで作ったフェイクファーも。これからも3Dプリンターが、ファッション素材の幅を広げていってくれそうな予感がしつつも……この素材、どのくらいの柔らかさがあるのか、気になります(耐久性も、ね!)

「Fashion Ware」によるファッションテックなファッションショー

最後にご紹介するのは、『プロジェクト・ランウエイ』に審査員としてファッションデザイナー、ニック・ヴェレオス(Nick Verreos)がホストとなってCESで行われた、テックなファッションショーイベント「Fashion Ware」。

会場がどうもファッションショーらしくないのが気になりますが、こちらではLEDを用いたドレスが数多く登場。

fashionwire
デザイン自体は、なんだかどこかで見たような気もするドレス。お花の部分が光るようです。― FashionWare より

Bluetoothでスマホと繋がってLEDが光る「UI Dress」、光る刺繍「e-broidery®」が施されたビスチェ「THE CORSAGE」、こちらもドレスに散りばめられたLEDが光る「Origami Gown」、3Dプリンターで出力したお花が光る「Pretty Flowers」、家庭用の3Dプリンターで出力した「3D Printed Dress」など、気鋭のファッションデザイナーが出掛けた作品たちは、どれも実験的なもの。衣装的な意味合いでは面白そうですが、普段のオシャレに、というのはなかなかハードルが高そうです……。

昨年はファッションデザイナー、ザック・ポーゼン(Zac Posen)がNYコレクションでLEDドレスを発表しましたが、実はDiFaの「What is DiFa」の写真に使わせていただいた「ERI MATSUI」のドレスにもLEDが仕込まれていて、虹色に光るというものだったんですよ。

さて、ここまでCES 2016で発表されたさまざまな最新ファッションテックアイテムを見てきましたが、気になるものはありましたか?

ファッションメディア、米「WWD」に掲載された記事『CES 2016: The Best of Wearable Technology』には、

Fittingly, at this year’s CES, two divergent themes emerged from the category of wearable technology: There were the functional “wearables” and their more fashion-forward comrades — some prefer to call them “fashtech.”

なんてことが書かれていましたが、今回ご紹介したようなCESでのテクノロジー×ファッションの盛り上がりっぷりを見ても、今年2016年は新しいモノがどんどんと世の中に出て、多くの人に渡り、そして実際に使われることによって、今後テクノロジー×ファッションがどのような方向に向かっていくのか、道筋を探っていく1年になるのではないでしょうか。引き続き、DiFaでも追いかけて行きますよ!

みなさんも「これ、調べて!」「これ、取り上げて!」なんてことがあれば、ぜひDiFaのtwitterFacebookInstagramなどで教えて下さいね。

DiFa編集部



PICK UP

SPECIAL

LATEST

BUSINESS
LATEST