Topics | 2016.02.26
女の子にパワーを!ファッションでテクノロジーを学ぶ

女の子にパワーを!ファッションでテクノロジーを学ぶ

『13%』

これ、何の数字か分かりますか? 実は、エンジニアとして働く女性の割合なんです。

Fashion Techが注目されているにも関わらず、「ファッションとして身につけたい!」と思えるファッションテックアイテムやサービスがまだまだ少ないのは、作り手と私たち生活者との間にジェンダーの違いによる大きな感性のズレがあるからかもしれません。

女性向けのデバイスなら、「スワロフスキーのラインストーンでデコればOK!」というほど、単純なものではないですよね?

そんな中、テック業界における男女比率の差を解消し、より多くの女性エンジニアが活躍する社会を目指して、女の子たちに教育の早い段階からコンピューターサイエンスやエンジニアリングに興味をもってもらうためのオンライン教育プロジェクトが広まりつつあるんです。しかも、女の子が興味を持ちやすいように、ファッションを題材にしたオシャレで楽しいプロジェクトなんです!

KIRAKIRA 3D ACADEMY
― KIRAKIRA ウェブサイトより

「KIRAKIRA ACADEMY」ジュエリーデザインを通して学ぶエンジニアリング

KIRAKIRAは、ジュエリーデザインを通して3Dモデリングソフトウエアの使い方を学ぶことができる、女の子のためのオンラインレッスン「KIRAKIRA ACADEMY」を提供しています。

KIRAKIRA ACADEMYでは、ビギナーおよびインターミディエイト向けの4つのチュートリアルが用意されていて、ネックレスやカフブレスレット、イヤリングを題材に3Dプリンティング技術を学ぶことができます。現在公開中のハートのネックレスを作るチュートリアルは、ビギナー向けで$40(日本円で約4,500円)で受講することが可能。

オンラインのクラスなので、24時間どこからでも受講できるのはもちろんのこと、質問をメールで送ると24時間内で回答をしてくれます。

また、KIRAKIRA ACADEMYは、オリジナルの作品作りも応援していて、生徒たちは完成作品をkirakira.com内にあるマーケットプレイスで販売することができます。そして、マーケットプレイスの売上は、彼女たちの大学教育のためのファンドに送られるそうです。 エンジニアリングに興味を持つきっかけを作るだけではなく、彼女たちが専門分野として学ぶための環境を経済的な面からもポートできるという点がとても素敵だと思いました。

KIRAKIRA創設の裏には、二人の女性のエンジニアとしての苦難あり

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KiraKira(Kickstarter)より

KIRAKIRAは、デザインを通して女性をエンパワーメントするというミッションを持って、ジュエリーデザイナーのスズ・ソメルサール(Suz Somersall)とクリエイティブディレクターのマレーナ・サウスワース(Malena Southworth)によって設立されました。 自身の名を冠したジュエリーブランド「Suz Somersall」のデザイナーでもあるスズは、ブラウン大学とロードアイランドスクールオブデザインで、ビジュアルアートとインダストリアルデザインを学んでいます。 彼女のお気に入りのクラスは3Dモデリングとプロダクションでしたが、多くの機械工学のクラスの内容は、男性に向けられたもので、もちろん生徒の大半は男性でした。他の男子生徒のように3Dプリントを使ったレンチや車のパーツには興味を持つことはできませんでしたが、3Dプリントのテクノロジーとその可能性にすっかり魅了されてしまったといいます。そして、どうにかして3Dプリントテクノロジーとデザインプログラムを女性にとって魅力的で身近なものにできないものかと考えるようになったそうです。 一方で、KIRAKIRAのもう一人の創設者マレーナは、サンディエゴ州立大学でグラフィックデザインと広告を学んでいます。初めはエンジニアリングを専攻していたものの、エンジニアリングの分野はやはり男性が圧倒的な割合を占めていて、若い女性にとっては孤立した世界だということを実感し、より女性にとって居心地のよい環境を求めエンジニアリングから離れることに。その後、自身のデザインスタジオを構え、アーティスト兼デザイナーとして働くことになりました。 男性中心のエンジニアリングの世界において、似たような境遇を経験した二人はスズのジュエリーブランド「Suz Somersall」を通して出会い、クリエイティブな方法でエンジニアリングを女の子に教えるべく、KIRAKIRAが誕生したのです!

3Dプリントで作られた「Suz Somersall」のジュエリーに注目

ちなみに、自然や世界中のエキゾチックな建築物からインスピレーションを得て作られているSuz Somersallのジュエリーコレクションは、航空宇宙工学や機械工学、建築の分野で使われるのと同じ3Dモデリングプログラムを使いデザインされています。デザインとエンジニアリング両方の専門的な知識を備えたスズだから作ることでできる、美しいコレクションにも注目です!

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―  「Suz Somersall」ウェブサイトより

 

Googleがサポート!様々なプロジェクトを通してコーディングが学べる「Made With Code」

テック分野を常に牽引するGoogleも、「Made With Code」という若い女の子達がコーディングを学ぶことを応援し、コーディングの技術が理想のキャリアを手に入れるための手段であることを教えるためのプロジェクトをMIT Media LabやSeventeen、TechCrunch、Girl Scouts of the USAなどのパートナーとともに2014年に開始しています。 Made With Codeのウェブサイトでは、GIF動画やダンサーの動きに合わせて動くアニメーションを作ったり、3Dプリンターを使ってブレスレットを作ることができるなど、女の子が楽しいと思えるさまざまなプロジェクトを通してコーディングを学ぶことができます。

Did you know you can use code to create bracelets and accessories? Check out the bracelets we’ve #madewithcode.

Made with Codeさん(@madewithcode)が投稿した写真 –


3Dプリンティングのマーケットプレイス・コミュニティーのShapewaysの協力によって作られた3Dプリンティングブレスレット。

ニューヨーク発のブランド、「ZAC Zac Posen(ザック ザック ポーゼン)」もこのプロジェクトに協力していて、現在Made With CodeのウェブサイトではZAC Zac PosenのLEDドレスをデザインすることもできちゃいます!(そう、ZAC Zac Posen の2016年春夏コレクションショーで、ココ・ロシャ(Coco Rocha)が着ていたあのドレス!)

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パズル感覚でさまざまな要素と変数を組み合わせていきます。― Made With Codeウェブサイトより

LEDのパターンをデザインするには、画面左にあるメニュー画面からLEDの形、色、サイズ、動き、位置などを決定する要素を選び、組み立てていきます。プログラミングの知識のない私でも、LEDパターンを作っていく過程で、コンピュータープログラムは沢山の要素と変数からできている、という概念を視覚的に理解することができました。

Fashion Techの未来を担うガールたち

Googleのレポートによると、コンピューターサイエンスの職業は、今後10年で最も給与水準が高い分野になるそうで、コンピューターサイエンスの知識を身に着けることで、テック業界はもちろん、色々な業界でさらに女性が活躍できるようになることが期待されます。

そして、テックに携わる女性が増えれば、今Fashion Techの世界で起こっているファッションな人たちとテックな人たちのボタンの掛け違いがなくなり、スマートかつオシャレなアイテムがもっと沢山登場するのではないかな、と思っています。Fashion Techの未来を担うのは、次世代のガール達なのです!

ぜひ、あなたの周りの女の子たちもにもKIRAKIRAやMade With Codeを紹介し、テクノロジーの力で切り開くことができるキャリアの可能性を教えてあげてください!

PraisePop
ポジティブなコメントだけを投稿することができるクローズドなコミュニケーションアプリ「PraisePop」のクリエーター達。 ― Made With Codeウェブサイトより

Cover photo by KiraKira(Kickstarter)

Paris Wakana



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