Special | 2016.04.13
“盛り”を科学する研究者・久保 友香さんに訊く、バーチャルアイデンティティとデジタルテクノロジーの蜜月な関係

“盛り”を科学する研究者・久保 友香さんに訊く、バーチャルアイデンティティとデジタルテクノロジーの蜜月な関係

「バーチャルアイデンティティ」と「リアルアイデンティティ」の関係について研究を重ねる、久保 友香さん。「シンデレラ・テクノロジー」と銘打たれた彼女の研究活動では、10代20代の女の子がどのようにデジタルやテクノロジーを使いこなし、自身のアイデンティティーに向き合っているのかを追う一方、彼女たちはどのようなものを”盛れてる”と感じ、”イタさ”や”ダサさ”を感じるのか、定量観察による「定義が曖昧なものの見える化」にも精力的に取り組んでいる。

最近気になるのは、プリクラ機から応募できる女子高生ミスコン。出場者たちの動向は頻繁にチェックしているのだそう。何故、バーチャルとリアル、2つのアイデンティティーの使い分けに興味を持ったのか、研究成果として「シンデレラ・テクノロジー」が見据える未来とはどのようなものか、その面白さや魅力についてお話を伺ってきました。

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久保 友香(Yuka Kubo)

東京大学大学院 情報理工学系研究科 特任研究員、「シンデレラ・テクノロジー」研究者。1978年、東京都生まれ。2000年慶應義塾大学 理工学部 システムデザイン工学科卒業。2006年東京大学大学院新領域創成科学研究科博士課程修了。博士(環境学)。東京大学先端科学技術研究センター特任助教、東京工科大学メディア学部講師などを経て、14年より東京大学大学院 情報理工学系研究科 特任研究員に就任。専門はメディア環境学。
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“盛り”を科学する、シンデレラ・テクノロジー

——「シンデレラ・テクノロジー」とは、具体的にはどのような研究内容になるのでしょうか?

シンデレラ・テクノロジーとは「魅力的な外見で、多くの人から注目されるスターになりたい」という女の子の夢を叶えるためのビジュアルコミュニケーション技術のことなんですが、大きくわけると3つの技術分野があります。

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まず『セルフィーマシン』技術。自分がなりたい“理想的な自分”にバーチャルに加工するマシンのことですね。顔認識技術や写真加工技術が使えるプリクラ機、スマホアプリによって、“バーチャルできれいになる”技術が近年飛躍的に進化しつつあります。

また、それに威力をもたせるのが『ソーシャルステージ』技術です。セルフィーマシンで加工した“理想的な自分”を複数のSNSで公開し、 “バーチャルアイデンティティ”を持つことが容易な時代になりました。

ハンドルネームやアカウント、アイコンが実際の顔や名前よりも知られているような現象がよくありますよね。そのように、不特定多数の注目を集める“スター”になる技術があります。そうすると今度は、ネット上だけでいいのか、という疑問が出てくる。そうなると“リアルでもバーチャルに近づける技術”が進化してくるんです。これが、つけまつ毛やコスメコンタクトレンズなどを始め、リアルな自分自身をカスタムする『プラスチックコスメ』技術と呼んでいるものですね。

そういったネットとリアル双方において自分自身を“盛る”技術の進化や、それによってコミュニケーションや文化がどのように変化するのかを可能な限り定量的に、日々追いかけています。

――これらの技術を総称するにあたって、なぜ「シンデレラ」という言葉を選ばれたのでしょうか?

セルフィーマシンやプラスチックコスメのような「変身」するための技術、ソーシャルステージのような「スター」になるための技術。「変身」して「スター」になる、この2つの要素を合わせて表現する言葉を考えたとき、シンデレラが「魔法」で叶えたことを「技術」で叶えることになると思い、「シンデレラ・テクノロジー」と名づけました。

ただ、私が研究対象にしている日本の女の子たちの「盛る」行動と、シンデレラの行動には違いがあります。シンデレラにとっての観客は男性ですが、日本の女の子たちの観客はどちらかというと女の子同士、さらには自分自身です。

またシンデレラは自分が良ければ良いという感じがありますが、日本の女の子たちは周囲との協調を重要視します。そういう意味ではシンデレラ・テクノロジーという言葉が必ずしもふさわしいとは思っていません。しかし「シンデレラ」の意味は固定的ではなく、時代によって読み変えられていくとだろうことを前提に、この名前をつけました。

日本ではシンデレラ・テクノロジーが進んでいます。その理由は、日本企業の技術力と、日本の女の子たちの努力と創造力だと考えています。女の子たちのパワーがどこから来るんだろうって考えたとき、その源は世の中に対する“反逆心”と“遊び心”にあるのではないかと思ったんです。

研究対象の若い女性と向き合うたびに感動するんですけれど、彼女たちが“自分の理想としている自分”に近づくための創意工夫や努力には、計り知れないエネルギーを感じるんですよね。

「美人」という言葉は元の顔がいい人を示すことが多いと思うのですが、それを評価するというのは元から腕力のある人が権力者になるほどすごく原始的な話だと思っていて、先天的な能力ではなく、努力が評価される世の中にしていきたいという想いを持っています。

技術が持つ役割の一つに、特別な人にしか与えられなかった機会を、一般化させることがあると考えています。実際よりも「魅力的な外見になって、スターになる」という「シンデレラストーリー」は、それまで特別な人にしか手に入らなかったけれど、テクノロジーを活用することで一般の人でも手に入るようになっています。そういう憧れや夢を叶えるテクノロジーを象徴したかったんです。

プリクラやスマホのカメラアプリによる顔認識・画像加工技術である『セルフィーマシン』、カラコン・つけまつ毛などの雑貨による化粧技術『プラスチックコスメ』、SNSなどのネットとリアルを相互に往来するコミュニケーション技術『ソーシャルステージ』、シンデレラ・テクノロジーはこの3つの観点から考察が行われている。― Cinderella Technology ウェブサイトより
プリクラやスマホのカメラアプリによる顔認識・画像加工技術である『セルフィーマシン』、カラコン・つけまつ毛などの雑貨による化粧技術『プラスチックコスメ』、SNSなどのネットとリアルを相互に往来するコミュニケーション技術『ソーシャルステージ』、シンデレラ・テクノロジーはこの3つの観点から考察が行われている。― Cinderella Technology ウェブサイトより
2015年春に上梓された、自身の研究内容をまとめた自費出版本。第一弾は、顔認識技術や画像加工技術など、プリクラやスマートフォンアプリにフォーカスをおいた『セルフィーマシン』編。― Cinderella Technology Shopより
2015年春に上梓された、自身の研究内容をまとめた自費出版本。第一弾は、顔認識技術や画像加工技術など、プリクラやスマートフォンアプリにフォーカスをおいた『セルフィーマシン』編。― Cinderella Technology Shopより

自分とは違う行動をする人を観察したい

――ご自身は、スマートフォンなどのデジタルデバイスは、どのようにお使いになられていますか?

あの……実は、私自身はこういったものを使いこなすのは得意ではないんです(笑) 今使ってるスマホも、HuaweiのSIMフリー端末を1台持っているくらいで、いたってシンプルですし、どちらかというとPCに接触している方が多いですね。研究対象にしている女の子と自分は、真逆なところに居るかも知れません。スマホケースをデコレーションしたこともない。

なんでしょうね、結構、コミュニケーション嫌いなところはあるかもしれません。例えば幼い頃から、数学をやっていると人とのコミュニケーションから離れることができるので、数学に取り組むんでいるのが一番好きな時間でした。今でも、敢えてPCとかスマホとか全部置いてカフェに行ったりします。

――意外な気もしますが、数学好きには“あるある”かもしれません(笑) ちなみにお料理とかお好きじゃないですか?

はい、料理好きです。何でですか?

――理系の女性やエンジニアさんって、料理好きな方が比較的多いような印象があって。彼女たちに言わせると、淡々と野菜を切って冷蔵庫を効率よくスタッキングしていく感じとか、素材それぞれの加熱時間の差を利用して別タスクを走らせるとか、エンジニア思考で考えやすいみたいですよね。

あぁ、インプットとアウトプットが解りやすいですもんね。それを言うと、この食材はこの成分だから、これをインプットしたら、体にはこういうアウトプットが出てくる、という見方もありますね(笑)

――なるほど(笑)では同じように、成分と効能を見て化粧品を変えてみる、とかもあったりしますか?

いやぁ……それはないかなぁ。私自身は、実は自分に対する美容の意欲は弱いんですよ。外に出るためにしょうがなくお化粧はしますが、そこまでの意欲がないんです。だからこそそれに一生懸命な女の子たちに興味があります。化粧品を話題にしながら、あれこれ喋っている女の子の会話には、とっても興味があります(笑)

――化粧品って、実のところ、女の子同士のコミュニケーション媒介に過ぎない面はありますよね。そのモノの成分や効能よりも「それを使っている自分」にかなり重きがあるというか。

そう! そうなんですよ。化粧もプリクラも、単に外見を加工する技術だと捉えられがちですが、コミュニケーション技術だと考えています。

――なるほど。そんなご自身とは真逆に居るかもしれない研究対象に惹かれていったキッカケって、何だったのでしょうか?

私は、小さい頃から女の子のお友達に囲まれていました。とくに小学生の頃は、何故かトイレには一緒に出掛けるグループとか、休み時間に手紙を回すグループとか、その行動を、少し客観的に見ていた気がします。

私自身もそういうグループの中には必ず入っている方だったのですが、どっちかっていうとナチュラルにやっていたというよりも、「何が起きてるんだろう、勉強になりそうだからトイレ一緒に行ってみよう」とか、興味深いなと思って追いかけてきました。それが今も続いてる訳なんですけれど(笑) そういう「自分が思いもつかない行動をする人に憧れや好奇心があって観察したい」という想いが、今の研究活動の動機だったりしますね。

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曖昧なものにモノサシを立てることで技術の分配が可能になる

――ちなみにいま、研究対象として興味深く追いかけている方はいらっしゃいますか?

うーん、そうですね。ここのところは、「全国女子高生ミスコン」で最終審査に残った女の子たちに夢中で、追いかけています。その他はまだ、実際にお会いしたことはないんですが、例えば大分の女子高生で、MixChannelで有名になったきりまるちゃん(Twitter @fwafwa7 | Instagram @kirimaru0103 )とか興味深いですね。

きりまるちゃんはいまTwitterでフォロワーが11万人くらい居るのかな。どこの事務所に所属しているわけでもない、地方都市の普通の女子高生が毎日の出来事を発信しているだけなのに、同世代の女の子たちの中のスターになりました。まだきちんと調査できていないのですが、なんとなく九州地方にはとくにそういうスターが多い気がしています。

――「セルフィーマシン」や「プラスチックコスメ」はどちらかというと目に見えて解りやすい個性を持てるはずなのに、仕上がりはとても画一的な“みんな同じ顔”だったりするじゃないですか。不特定多数の注目を浴びる、「ソーシャルステージ」を上げるためには、どういうところがポイントになっていくのでしょうか。

私たち大人からみるとみんな同じ顔、に見えているけれど、彼女たち同士ではわかる個性を表しているようです。

彼女たちの間では、いきなり一から個性をアピールすることはあまりかっこよくなくて、まずは皆で共有するトレンドに合わせた上で、小さな個性を表すことがかっこいいというところがあるように見えます。そこで絶妙に個性を表せた子、それが難しいのですがそれができた子が、多くの人からも注目を集めるようになっていると思います。

そこには、女の子たち同士のいろいろなサインが含まれていると考えています。敢えてトレンドに合わせて同じようなメイクや同じような加工をすることで、仲間に対しては非言語で仲間意識を伝えていますし、コミュニティの外の人に対しては、見分けがつかないようにして防衛にもなっていると考えています。

古くから例えば巫女さんなども同じ服装に同じ装飾物を付け、髪型もお化粧も同じで、そっくりに見えていたのではないかなと思います。不特定多数の人から注目を浴びる特殊な存在として、それは神様の妻であるとして、個性を出してはいけなかったからだという説も聞いたことがあります。そのように考えれば、現代の女の子たちは、街中でも、ネット上でも、不特定多数から見られる存在になっているので、個性を隠しているのは当然かもしれません。

ただ今の女の子たちを観察していると、個性を出すことが抑圧されているというよりも、女の子たち自ら敢えて制約を設けて、それを楽しんでいるように見えます。

学生時代にあったと思いますけれど、授業中に暗号で書いて折った手紙をやり取りするような、自分たちだけが解るルールとかもそうだと思うんですよ。先生からみたらよくわからないけれど、女の子たち同士ではわかる手紙。「授業中は私語を慎みなさい」という先生からの制約を、敢えて楽しんでいたと思います。先生に暗号が見破られそうになったら、新たなる暗号を編み出す。それは、トレンドの顔でそっくりになり、大人に見破られそうになったら、新たなるトレンドの顔になることとも似ていると考えています。

――あぁ、確かに。同じ顔と服で同じ動きをしているのに何か惹きつけられる役者さんとかいますもんね。解りやすいところだと歌舞伎とか能とかもそうですよね。全く同じ演目でも役者が変わると空気が変わることもある。そういう日本の伝統芸能にも見ることができるように例えば歌舞伎メイクだったり、お面があったり、お家によって屋号があったり、役者だったりとか、いくつものIDを使い分ける慣習は古来からあるものですよね。

それが今、テクノロジーによって大衆に落ちてきているということだと思うんです。伝統文化との関連で言えば、日本の芸事で古くから、最初から個性を表すのはよくなくて、まずはその流派の「型」を守り、それができた上で破って個性を出し、離れて新しい型を導けた人が次の師となるような「守破離」のような考え方があります。

現代の女の子たちも、それに似ていて、まずはトレンドという「型」を守り、その上で徐々に個性を表すことを目指しています。その中で、次のトレンドを産み出すことのできた女の子が家元的な存在となり、そこにフォローしてくる人々を巻き込んで次の定番を作っていく。“盛り”のトレンドの変化は、次のスター誕生の瞬間でもあるんです。

久保さんが論じる「盛れすぎの坂」についてのグラフがこちら。「盛れてる」と「盛れ過ぎ」の境目は何か。別人感が出過ぎる直前だと考えている。
久保さんが論じる「盛れすぎの坂」についてのグラフがこちら。「盛れてる」と「盛れ過ぎ」の境目は何か。別人感が出過ぎる直前だと考えている。

――なんとなく“盛れすぎ”とか“イタい”とか感じる現象にも、モノサシは立てられるものなんでしょうか?

必ずしも顔を良い方向に加工すれば、 女の子たちは“盛れてる”と喜ぶわけではないんです。顔を加工すれば別人になりますが、別人になりすぎることは“盛れ過ぎ”で“盛れてない”ことと同じになります。別人になりすぎないギリギリのところを行くと“盛れてる”になります。顔にちょっとずつ加工を増やしていくと、急激に別人になるところがあり、それを『盛りすぎの坂』と呼んでいます。

私は、主に顔の幾何学的な分析を行っています。顔の中にあるパーツは誰でも同じなので、顔の特徴を表すパラメータの数は、ある程度、限定的です。例えばファッションなどだとパラメータがもっと複雑になるので、顔はそれよりは解析しやすいと考えています。

――なるほど。眉がなくなったり、鼻がなくなったり、がトレンドになるかもしれないとしても、パーツや数自体には大きな影響はないですもんね。

そうなんです。目の形状を計測するだけでも、トレンドの変化から女心まで、ずいぶん分析できるのではないかと思っています。女の子たちは、化粧でもプリクラでも、目は大きく「盛る」ことを目指す一方、例えば目の下のクマとかは「減らす」ことを目指します。そういう意味では、女の子たちが自らパラメータを減らしてくれたりもするので、分析が楽になったりします。

――バーチャルでもリアルでも技術に追いつくのは大変ですね(笑)。

ホントに私などにとっては大変です。しかし女の子たちはラクラク使いこなしています。プリクラ機ひとつとっても、同じ機種を何回も何回も使って、こういう角度でこの位置にいた方がいいなとか、このタイミングで目を大きく開いてるといいなとか、照明の当たり具合も撮影タイミングも熟知しているのが当たり前で。

「女の子は技術に疎い」という印象を持っている人も多いと思うのですが、技術をものすごく使いこなす一面があるのです。だから、私が一緒に撮っても、ひとりだけすごく地味に写ってたりするんです(笑)。

――「奇跡の一枚」を撮るためにそこまで情熱を掛けられるのは、やはり学生や若い世代まで特有の“自分探し”みたいなとこはあるんでしょうか。

そうですね、それはあるかもしれませんね。昔は高校を卒業したらプリも卒業、今は大学を卒業したらプリも卒業などと言われていますが、いずれにしても卒業があります。

なぜ大人になるとプリを使わなくなるのか、この間、プリクラメーカーの企画者さんが、こう言っていました。大人になると、生まれ持った自分を受け入れるようになるけれど、若い女の子たちにはまだそこに反発があると。なるほどと思いました。若い人ほど、自然のままの自分とか、社会への反逆心があります。大人になるとだんだんそれを失います。

技術革新というのは、自然や社会に対する反発から起こると私は考えているので、未来の技術を作るためには、若い人たちの発想や直感を借りる必要があると思っています。

――ファッションの世界では性別の垣根がない「ノージェンダー」というコンセプトも増え、社会的にもLGBTや同性婚の一般的認知度が高まっていて、いわゆる性差の境界線が非常にあいまいな時代に突入しているように感じるのですが、そういった社会背景とバーチャルアイデンティティの発展についての相関関係について、何か思われるところはありますか?

リアルアイデンティティは生まれ持った能力や特性に縛られますが、バーチャルアイデンティティは自由自在に創造することができます。

そういう意味では、バーチャルアイデンティティの威力が増すことによって、生まれ持った性別に縛られず、それらも自由に創造していくことは進むのかもしれませんね。

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先天性と後天性が溶け合う時代

――今後さらに、誰もがバーチャルアイデンティを持つ社会になるであろうという予測をされていますが、シンデレラ・テクノロジーは今後どのような発展を迎えそうでしょうか?

今、プリクラは「ナチュラル盛り」へ、メイクも「ナチュラルメイク」へと進んでいます。私はこれがただの流行とは思っていなくて、今後もさらに「ナチュラルな加工」の追求が進むと思っています。かつてハリウッド映画のCGはいかにもCGという感じでしたが、今ではどこがCGかわからなくなっています。同じように、プリクラも、お化粧も、まるで加工していないかのような加工になっていくのが必然だと思います。

技術者はいつまでもまるで「自然物」のような「人工物」追求し続けますし、ユーザもそれに目が慣れていくからです。ただ、もちろんこれは大きい流れであって、その時々にはいろいろなトレンドがあって、いろいろな不自然さのトレンドを楽しむことに、今後もなると思いますが。

そういう意味では、ナノテクノロジーで人間の皮膚と同じ分子でできている化粧品などができれば、シンデレラ・テクノロジーとして興味深いです。

――ちなみに、久保さんご自身が何かしら主体となって事業やサービスを立ち上げるご予定はありますか?

予定はありません。まずは、女の子の“盛る”技術を初め、努力の報われる世界の実現に、テクノロジーはどう貢献できるのかを追求し、その先に事業やサービスと結びつくことがあれば、それも考えたいと思います。

――なるほど。ひとまず今は、ミスコンが気になるということですね。

そうですねー! もう動向が気になって気になって(笑)

――また研究成果について、色々教えてください。DiFaでも若い女性を集める機会やワークショップがあればお声がけさせて頂きたいと思います。今日はありがとうございました。

はい、ぜひ楽しみです。ありがとうございました!

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日本画や歌舞伎を通じての考察は、日本の大衆文化がお好きだというご両親からも影響を受けているのだそう。日本人の精神性や美意識には変わらぬ何かが存在し、それらを科学的に数値化し定義づけていく、これからもその研究の深化が期待されるインタビューとなりました。

ワクワクするような技術の発展のそばで、人間の主体や思想はどのような変化を迎えるのか。誰もがバーチャルアイデンティを持つであろうと予測される未来社会においては、バーチャルとリアルをオルタナティブに往来するテクノロジーを使いこなすことこそ、身に着けるべき“生存技術”へと発展していくのかもしれません。

シンデレラ・テクノロジー

http://cinderella-technology.com/

全国女子高生ミスコン(プリ機『Shirayuki』)

http://jkmisscon.jp/

Photo : Soshi Setani

DiFa編集部



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