Special | 2015.10.28
【後編】鈴木えみ×ハイロックが語る「デジタルテクノロジーとファッションの可能性と未来」

【後編】鈴木えみ×ハイロックが語る「デジタルテクノロジーとファッションの可能性と未来」

お2人の出会いのきっかけとなったMacBookからお揃いのApple Watchまで、Appleの製品について大いに盛り上がった鈴木 えみさんとハイロックさんのトーク前編。後編では、鈴木えみさんが実際にファッションの現場で活用しているデジタルテクノロジーや、ハイロックさんが語る最新トレンド情報で、トークはさらに盛り上がります。(前編はこちら

鈴木 えみ(Emi Suzuki)

モデル
「Seventeen」の専属モデルとしてデビュー。現在も数多くの女性ファッション誌のモデルとして第一線で活躍を続けるほか、自らが編集長を務める「s’eee」を発行。昨年9月にデジタルマガジンとしてリリースされた最新号「s’eee vol.5 MAMA & BABY」が書籍化され1/26に発売予定。発信者としても注目されている。
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ハイロック(Hirock)

メディアクリエーター
アパレルブランド『A BATHING APE®』のグラフィックデザイナーを経て2011年に独立。月間100万PVを集める人気情報サイト「Fresh News Delivery」を運営。Apple製品をはじめとするグッドデザインなデジタルガジェットからファッション、インテリアに至るまで、最新の情報を幅広いメディアで発信中。

ファッションもデジタルで、もっと便利に楽しく

――どんどん進化するデジタルの世界ですが、ファッションの分野で活用されているデジタルガジェットやアプリ、ウェブサイトはありますか?

鈴木 えみ:iPhoneを持つようになってからデジカメとか他のデジタル機器はほとんど持ち歩かなくなっちゃいました。iPhone1台でなんでもできるから。その代わり、iPhoneの中にはかなりの数のカメラアプリが入ってますね。中でもよく使っているのが「Instaflash」というアプリ。

鈴木 えみさん
鈴木 えみさん

ハイロック:女子って、SNSに写真をアップするときすごく加工にこだわるんでしょ?

鈴木 えみ:そう!みんな3つくらいのアプリを駆使してると思う。加工することが当たり前になっていて、生の写真を上げるのに抵抗を感じるくらい。

ハイロック:男子にはわからない世界だよね。女子のInstagramの写真を見ているとすごく工夫が感じられる。写真を並べる順番とか、枠をつけてみたりとか、オシャレですよね。

――ちなみに、ウェブでショッピングはされますか?

鈴木 えみ:Amazonは毎日使ってます!あと「POLYVORE」という、いろんなECサイトから集めたアイテムでコーディネートを作れるサイトを良く見てます。コーディネートが作れるだけじゃなくて買うこともできるからすごく便利で。「WEAR」を使っているので、「ZOZOTOWN」もチェックしてますね。

ハイロック:僕はショッピングはiPhoneからすることはなくて、PCからすることにしているんだけど、えみちゃんはiPhoneからも注文したりする?

鈴木 えみ:うん、iPhoneからすることが多い。子育てしているとPCを開くこと自体が難しくて……iPhoneでだと片手で見ることが出来るし、断然ラクで助かってる。

――モデルさんの間でデジタルの情報を共有したりすることはありますか。

鈴木 えみ:仲良しの榮倉 奈々はApple Watch仲間なんです。いつもハイロックさんから貰った情報を、私が奈々に伝えている感じだから奈々も結構詳しくなってたり(笑)。奈々が私の誕生日にルンバの水拭きできるモデルを買ってくれたり、奈々がPCを買うときは私が一緒について行ったり、デジタル関連ではお互いにいちばん関わりが深いかな。

ハイロック:最近は女子の間でもデジタルが生活の一部になって、「デジタル!よくわかんない!」みたいな抵抗感は減ってきているよね。

――鈴木さんはファッションメディア「s’eee(シー)」の編集長もされていますよね。最新号はデジタル版でリリースされていますが。

鈴木 えみ:「s’eee」はもともと紙媒体なんですけど、最新号が「ママ&ベビー」のテーマだったので、初めてデジタル版にチャレンジしてみたんです。紙の雑誌だと、小さな子どもにビリビリに破かれちゃったりするし、ちょっとあいた時間にどこでも簡単に見られるデジタル版のほうが、ママたちには絶対に便利だと思って。

鈴木 えみさんが編集長を務める「s'eee」最新号
鈴木 えみさんが編集長を務める「s’eee」最新号

――デジタル版を編集するうえで苦労されたことはありますか。

鈴木 えみ:紙媒体を作ってきたメンバーと、デジタルのメンバーの考えを摺り合わせるのが難しかったですね。紙媒体で作るときは最初に「台割」というものを作らなくちゃいけないんだけど、それってデジタルの世界には無い考え方なんですよね。紙媒体とデジタル、それぞれ作り上げて行く方法が全然違うからすごく勉強になりました。

ハイロック:デジタル版は『s’eee』の5号目だったんだっけ。

鈴木 えみ:うん。それで、デジタルも好評だったんだけど、これまでのs’eeeを読んで集めてくれている読者さんから「デジタルだけじゃなくて紙でも出して欲しい」という声をたくさんもらったから、2016年1月に紙のほうでも発売する予定で。
これからもデジタルと紙の両方で展開していくのが理想だなと思ってる。

情報を伝えるのにはやっぱりデジタルが便利だと思うんだけど、逆に、紙は写真を大きく見せられる分イメージを伝えるのに適してる。両方のいいとこ取りをしていけたらいいなと思ってます。

ハイロック:ちなみに、モデルのお仕事では、フィルムとデジタル、どちらのカメラで撮ってもらうことが多い?

鈴木 えみ:今は95%くらいデジタル。やっぱりデジタルのほうが利便性が高いんじゃないかな。でもフィルムだと現場の空気感まで伝わるような写真が出来上がるから、フィルムも好き。写真もデジタルとフィルム、両方の良いところを使い分けるのがベストだよね。

鈴木 えみが欲しいのは「ボタン一つでサングラスにもなるオシャレなメガネ」!?

ハイロック:これからもファッションの世界で活躍していく中で、えみちゃんは「こんな風にデジタルテクノロジーを活用できたらいいな」と思うことは何かある?

ハイロックさん写真
ハイロックさん

鈴木 えみ:ボタンひとつでサングラスにもなるオシャレなメガネが欲しい!Google Glassのコンタクトレンズバージョンなんかができたらすごいよね。瞬きするだけで写真が撮れるとか。ウィンクでシャッターを切って、目で見たままを写真に収めたい!

ハイロック:瞬きシャッターはいいね!瞬きをたくさんする人はものすごい連写になりそうな(笑)。でも盗撮なんかの取り締まりが大変になっちゃうかもね。

鈴木 えみ:それと、たまにファッションデザインのお仕事もさせていただいていて、デザインをするときにペンタブレットを使うことがあるんだけど、なかなか扱いが難しくて。だからiPad ProとApple Pencilはすごく楽しみ。

ハイロック:そうだね。デザイン作業はわかりやすい例だと思うんだけど、デジタル化で便利になった反面、人間の行動的に不自然になったことって多いんだよね。もともと紙にペンで描くという作業が、キーボードとマウスになったこともその一つで。それが最近のテクノロジーの進化によって、元の「ペンで描く」っていう自然でアナログな作業の形に戻ってきて、良いことだと僕は思う。

iPad Pro / Apple Pencil
これが「iPad Pro」と「Apple Pencil」。この2つを使えば紙よりもなめらかに描くことができる……らしい!11月の発売が待ち遠しいですね。

鈴木 えみ:あとは一瞬で髪やマニキュアを乾かせるドライヤーがあったらいいな。

ハイロック:僕は女子がマニキュアを乾かしている姿が結構好きなんだよ(笑)。こんなふうに、デジタルで世の中が便利になっていっても「無くしたくない風情」はあるよね。

ハイロックさんと鈴木 えみさん

――ファッション周りの新しい技術というと、ウェブ上でフィッティングができるサービスや、記事の触り心地、そして香りまでデジタルで伝わるような技術が開発されている、なんてニュースも耳にします。そうすると、ネット上で服を買うことに対してのハードルはますます下がっていくんだろうなと感じます。

鈴木 えみ:そうなんですよね。そうなるとみんなお店に行かなくなっちゃったりするのかな。色んなものがどんどんデジタル化されて便利になっていってるんだけど、みんなが外に出なくなるのは嫌ですね。逆にデジタルを活用して行動範囲が広がったり、もっと外に出たいって思えるような形で活用されていって欲しいなと思う。

ハイロック:そうだね、画面の中のカレーの写真から美味しいカレーの匂いがしてきて「ああ、カレー食べに行くか」ってね。

鈴木 えみ:そうそう、ボタンひとつでデリバリーを頼んじゃうんじゃなくてね。

ハイロックさん

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デジタルテクノロジーを積極的に取り入れながらも、従来の良いところも残していきたいという共通の考えを持つ鈴木 えみさんとハイロックさん。自らを「新しモノ好き」と語るいっぽうで、アナログとのバランスを取ることも忘れないお2人のトークからは、アナログな「衣食住」の「衣」としてのファッションとデジタルテクノロジーの共存の可能性を感じます。

今後のお2人の活躍は、ファッションとデジタルの世界をさらに広げていくに違いありません。

Text : YOHCO
Photo : Soshi Setani
Interviewer:Nagisa Ichikawa (DiFa Editor in Chief)

DiFa編集部



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