Topics | 2016.04.21
2016-17年秋冬ファッションウィークからデジタル&テックのトレンドを総ざらい【後編】テクノロジーで新しい体験を

2016-17年秋冬ファッションウィークからデジタル&テックのトレンドを総ざらい【後編】テクノロジーで新しい体験を

こちらは先日公開した「2016-17年秋冬ファッションウィークからデジタル&テックのトレンドを総ざらい【前編】―いますぐ買える「Buy Now」への挑戦!」の後編です。

前編で取り上げた、いま買ってすぐ着たい「Buy Now」の施策は大きなニュースでしたが、2016-17年秋冬シーズンは、ショーの体験を最新のテクノロジーをつかってアップデートしたり、服自体にテクノロジーを取り入れたりといった、ファッションテックな新しい取り組みも目白押し!

バレンシアガは360度で体験できるVR(ヴァーチャルリアリティ)動画でショーを配信

近年、ファッション業界でも広がりをみせているVR(ヴァーチャルリアリティ)を使ったプロモーション。「Dior」 や「 TOMMY HILFIGER」が取り上げたことで話題になっています。

新たにアーティスティックディレクターとして「VETEMENTS(ヴェトモン)」のデムナ・ヴァザリアが就任して初のコレクションで注目が集まる「BALENCIAGA(バレンシアガ)」は、ショーをVRで視聴できる専用アプリを開発。360度、会場の雰囲気まで感じられるコレクションを生放送で配信し、世界中に臨場感ある体験を提供しました。

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― BALENCIAGAより
BALENCIAGAより

Courrègesの「本当にあたたかくなる」コート

Courrèges(クレージュ)」は「本当にあたたかくなる」ヒーター付きのコートを発表。袖にスイッチが付いており、コート内部に取り付けられたパネルが発熱します。これがあれば冬のモコモコ重ね着ともさよならできるかも!

Courrègesは1961年に設立。60年代にはミニスカートを発表し、その機能的かつスポーティ、近未来的なルックで熱狂的なブームを生みました。今シーズン発表したコートは、ブランドの根源に立ち返りながら、テクノロジーの力で見事にアップデートされたコレクションと言えます。

こちらがクレージュのヒーター付きコート。クリーンでミニマムなデザインに、アクティブな女性の為の機能を組み合わせるという考え方は、創立の55年前と変わっていません。― Courrègesより
こちらがクレージュのヒーター付きコート。クリーンでミニマムなデザインに、アクティブな女性の為の機能を組み合わせるという考え方は、創立の55年前と変わっていません。― Courrègesより

ANREALAGE、ノイズに浮かび上がるルックをパリから生中継

毎回さまざまなテクニックを駆使し、コンセプチュアルなショーを見せてくれる「ANREALAGE(アンリアレイジ)」は、パリのコレクション会場から動画を生中継しました。

テーマは「NOISE」。コンピュータープログラミングによって織り上げられた生地は、ステージに垂れ下がった幕と重なると、花柄やドットなどの模様が浮かび上がる仕組み。テレビの砂嵐に、何か見えそうで見えない……「意味なきものに意味をこめた」コレクションとなりました。

3Dプリントとホログラフィックで魅せた、IRIS VAN HERPENのオートクチュール

IRIS VAN HERPEN(イリス・ヴァン・ヘルペン)」は伝統的なクラフトマンシップと、3Dプリントに始まるデジタルテクニックを融合させたオートクチュールブランドとして、高い評価を得ているオランダのブランド。3Dプリントも、2010年のコレクション以来、継続して取り入れてきました。

2016年秋冬コレクションのショーでは、モデルが2重にみえるホログラフィックのパネルをステージに設置し、3Dプリントのドレスの造形美を幻想的に演出していました。

こちらも読みたいテクノロジーによってアップデートされていくクラフツマンシップ―ファッションと3Dプリント【後編】

― Iris Van Herpenより
Iris Van Herpenより

動く光の演出!adidas Originals by White Mountaineering

adidas Originals by White Mountaineering(アディダス・オリジナルス・バイ・ホワイトマウンテニアリング)」は、ドイツの動くライティングシステムKinetic Lights(キネティック・ライト)とコラボレーションして近未来的なファッションショーを開催しました。

「服を着るフィールドは全てアウトドア」をコンセプトに掲げる「White Mountaineering」と「adidas Originals」の協業コレクション。Kinetic Lightsはドイツの最新照明システムで「キネティックライティング=動く照明」のパイオニアです。モデルの動きに合わせて、天井から吊るされた三角形のライティングが稼働し、フィユーチャリスティックなコレクションの世界を演出しました。

https://www.youtube.com/watch?v=vus5YpkCtRM

ブランドを「体験する」。2016-17年秋冬ファッションウィークから探るデジタル&テックトレンド

ここまで色々ご紹介したように、ハイブランドのイメージを保ちつつ、より身近にクリエイションを感じてもらう方法として、デジタルテクノロジーによる印象的な体験を提供するブランドが多く見られました。

2016-17年秋冬ファッションウィークから紐解くデジタル&テックのトレンドは、ウェブやSNS等デジタルが人々に浸透したことが、ファッションウィークの在り方自体にに影響を及ぼした、すぐ買ってすぐ着れる「Buy Now, Buy Wear」を大きなトピックスに最新技術であるヴァーチャルリアリティーを活用したショーの中継・プロモーション、ブランドのアイデンティティをテクノロジーを用いた服自体で表現するなど、ブランドを「体験する」ことに比重が置かれたシーズンだったのではないでしょうか。

特に波紋を呼んでいる「Buy Now」の動きは、次回2016年9月から本格化する見込み。デジタルテクノロジーを活用していくことで、ファッションのアプローチ方法がこれからどんな新しい形に進化していくのか、半年後の2017年春夏コレクションシーズンに期待が高まります!
Cover photo by Iris Van Herpen

DiFa編集部



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