Special | 2015.10.22
ファッションとテクノロジーの未来―雑誌の未来を変える!?ファッションハッカソン「THE FASHION HACK 2015」レポート【1】

ファッションとテクノロジーの未来―雑誌の未来を変える!?ファッションハッカソン「THE FASHION HACK 2015」レポート【1】

去る2015/8/29(土)、30(日)の2日間、ファッションをテーマにしたハッカソン「THE FASHION HACK TOKYO」が開催されました。

「ハッカソン(Hackathon)」とは?


みなさん「ハッカソン(Hackathon)」ってご存じですか?ハッカソンとは、ハック(Hack)とマラソン(Marathon)を掛けあわせた造語で、エンジニア、プランナー、デザイナーなどが数人のチームを組み、与えられたテーマに対して、短期間で集中してサービスやシステム、アプリケーションなどを開発して、その技術やアイデアを競うイベントのこと。

ハック(Hack)やハッカー(Hacker)というと「システムなどに不法侵入する」とか「データを盗む」とか、ネガティブなイメージを持たれる方も多いかもしれない(こういう人たちは「クラッカー(cracker)」と呼ばれたりする)。

だけど、元々ハッカーとは、プログラミングや電子回路などのデジタルテクノロジーに非常に精通し、それらに関する高い技術を持った人たちのことさし、それらのスキルを駆使してプログラムなどに手を加え、より便利に簡単に、目的を達成する手立てを見つけることをハックと呼ぶんです。つまり、”手間を掛けずに、目的を達成すること=ハック”とイメージしてもらうとわかりやすいかも。

そんなハッカーたち、その高い技術力を買われ、今では国内外で重要な役割を担っている人も多く、海外の若者の間では憧れの「職業」にもなりつつあるのです。

さてさて、本題から少し外れてしまいましたが、この「THE FASHION HACK TOKYO」はファッションをテーマにしたハッカソンで、昨年に続き2回目の開催。今回はELLEや25ans、Harper’s BAZAARなどのモード誌を中心に出版しているハースト婦人画報社による「雑誌業界を盛り上げたい」「雑誌コンテンツの力を再発見したい」という呼びかけに賛同した、講談社、集英社、小学館の4社による共催という、なんとも豪華なハッカソンなのです。

テーマは

雑誌コンテンツと最新のテクノロジーを活用して、ファッションを楽しむ新サービスを考えよう!

ということで、今回は週末2日間のハッカソンを通して、動くプロトタイプを作成し、プレゼンをすることが課題。まずはハッカソンの前日、金曜日夜に行われた「プレ・パーティ&アイデアソン」にお邪魔してきました。

応募倍率12倍を突破した参加者のほか、業界関係者100名が大集合!プレ・パーティ&アイデアソン

虎ノ門ヒルズの51階。ラグジュアリーホテル「アンダーズ東京」で行われたプレ・パーティ&アイデアソン。50名の定員に対し、応募倍率12倍(!)という難関をくぐり抜けたハッカソン参加者に加えて、出版やファッション業界のプロが招かれました。

THEFASHIONHACK_2

円卓には、アイデアソンのために用意された、アイデアを書き留める紙と色ペンの用意が。
円卓には、アイデアソンのために用意された、アイデアを書き留める紙と色ペンの用意が。
会場ではワインなどのドリンクが振る舞われ、和やかな雰囲気。
会場ではワインなどのドリンクが振る舞われ、和やかな雰囲気。
集英社の学芸編集部編集長 志沢 直子さんの司会でプレ・パーティがスタート。豪華な協賛/協力企業の数々。ファッション×テクノロジー分野への関心の高さがうかがえます!
集英社の学芸編集部編集長 志沢 直子さんの司会でプレ・パーティがスタート。豪華な協賛/協力企業の数々。ファッション×テクノロジー分野への関心の高さがうかがえます!

ITジャーナリスト 林信行さんとモデル 鈴木えみさんによるトークショー「ファッションとテクノロジーの未来」

プレ・パーティの主催者である、アンダーズ東京の総支配人 アルノー・ド・サン=デグジュペリさん、ハースト婦人画報社の代表取締役社長&CEOのイヴ・ブゴンさんの挨拶に続きスタートしたのは、ITジャーナリスト 林信行さん(@nobi)とモデル 鈴木えみさんによる「ファッションとテクノロジーの未来」をテーマにしたトークショー。

トークショーに登場した、ITジャーナリスト 林信行さん(左)モデル 鈴木えみさん(右)

古くからIT系メディアを中心に活躍されてきたジャーナリストの林信行さん。最近では東京コレクションウィークなどファッション系イベントにも良く足を運んでおり、今回のトークショーのテーマを訊いて「やはり、テクノロジー業界もファッションを求めているし、ファッションはテクノロジーを求めているんだと思った。」という。

林さんによると、今年2015年5月に発売されたApple Watchの発表イベントがパリにある有名セレクトショップ「Colette(コレット)」で行われた際、IT関連の人だけではなく、モデルやプレスを中心に多くのファッション業界関係者を呼んでいたんだとか。ゲストの中には、あのカール・ラガーフェルドの姿もあったそう……!

また、海外ではプロダクトやサービスだけではなく、ファッション業界とテクノロジー業界の間で人材のクロスオーバーがはじまっていて、2013年にはイヴ・サンローランの元CEO&PresidentだったPaul DeneveがVice PresidentとしてAppleに招かれたり(参考:Did Apple Hire Former Yves Saint Laurent CEO to Work on Wearables?)、記憶に新しいところでは、2014年にBURBERRYの本国CEOだったAngela AhrendtsがSenior Vice PresidentとしてAppleに引きぬかれたり(参考:Angela Ahrendts | BoF 500 | The Business of Fashion)。ファッション側でもテクノロジーを絡めて「新しいファッションを創りだそう」というムーブメントが起きつつあるという。

3Dプリンターを使ってピッタリサイズの服を作るファッションブランドや、iPadでバーチャルフィッティングのサービスを提供している会社の紹介を通して、林さんが言っていたのは「これからはBtoC(Business to Customer)ではなく、BtoI(Business to Individual)になっていくのではないか。」ということ。今後は一人一人のためにカスタマイズされたパーソナルな体験に、焦点があたっていく時代になっていくのかもしれません。わくわくしますね。

一方で、トークの焦点はファッション雑誌の未来や情報収集の方法に移っていきました。

 黒いドレスに赤いリップが印象的だったモデルの鈴木えみさん[

鈴木えみさんはモノを買う時、画像検索から始めるそう。完璧主義で効率化することが好きなので、しっかり下調べをしてイメージを固めることが大切なんだとか。特に活用しているのは「Instagram」で、ハッシュタグを活用すれば、世界中に溢れるモノを一気に見れるのが便利で、その中から「世界で一番カワイイものを買いたい!」という欲望があるという。

雑誌に関しては、情報源というよりは、一つ一つの雑誌を”セレクトショップのような感覚”で見ているそうで「各々の雑誌が提案するスタイルやピックアップするアイテムがどのようなものなのか見たい。」とも。

そんな鈴木えみさんの発言を受け、林さんからは「雑誌は、人軸/時間軸などで絞り込んだりできたらいいですよね。”BtoI”の雑誌ができたら面白いかも。鈴木えみさんのタグだけを集めると、鈴木えみさんだけの雑誌ができる、とか。技術的に不可能ではないよね。」と、早速新しいアイデアが飛び出す!

参加者のみなさんにはこのあとのアイデアソン、そして本番のハッカソンに向けたヒントがたくさん転がっている、そんなトークショーだったのではないでしょうか。

明日は大盛り上がりのアイデアソンの模様をお届けします!

DiFa編集部



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